原料高騰に打ち勝つために現場バイヤーは何をやっているのでしょうか? 実は原料高騰はバイヤーにとってもバイヤー企業にとってもいいチャンスなのかもしれません。
これは裏を返せば「便乗値上げは許さない」という決意なのです。
「原料高騰」の局面はある意味チャンスになります。「値上げ」に対してその要求額の妥当性をチェックすることにつながります。また要求額の妥当性をチェックすることは、コストの構造について理解することに他なりません。
バイヤーは本来なら物の価値を見極める専門家として、コストの妥当性を常にチェックすべき役割を持っています。一方で、売る側と買う側の力関係や市場の動きによっては全ての買い物のコスト妥当性を詳細にチェックすることは不可能です。
一方「値上げ」はその妥当性を売る側が証明すべき局面であり、コスト妥当性の詳細をチェックできるよい機会になります。また妥当性のチェックをするためには、バイヤー側もコストアップ額の推計を行うことが必要になります。
そして「妥当な値上げ」と「便乗値上げ」を切り分け、「妥当な値上げ」については容認する。一方で原料価格が下がった時は「妥当な値下げ」をタイムリーに実施する。
このようなある意味当たり前なやり方が実は一番重要なのではないか?と思いを新たにしました。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。