- 15000人月以上の大規模プロジェクト - 100人月-2000人月規模の中小プロジェクト - ベンチャー企業や大企業の新規事業開発プロジェクト - 業務改革プロジェクト など いろんなタイプのプロジェクトのご支援をしてきました。
「完了する期限」よりも「着手する期限」がプロジェクト管理の実務では重要です。
理由は:
・ タスク遅延の主な原因は着手の遅れ
タスク遅延の原因の80%以上はタスクを実行するスピードが遅かったからというよりも、タスクを着手するタイミングが遅かったから。プロジェクトに抜擢されるメンバーは基本的にはマジメな人間が多いので、着手するタイミングさえ遅れなければ、マジメに期限内タスクを完了してくれることが多いのです。
・ 着手してはじめて分かることも多い
着手してはじめて「こりゃ、難題だ」と分かる課題は多いので、着手が遅れると解決が遅れてしまうのです。
・ 完了期限の管理だけでは「時すでに遅し」
完了期限経過のアラームが鳴った時にはすでに遅延。後手後手の対策しか打てないこともあります。
したがって、課題管理表の「期限」は着手期限と完了期限の両方を記述しましょう。
■ 一つの課題管理ツールにこだわる
課題管理のツールはExcelやAccess、市販のプロジェクト管理ソフトなどいろいろあります。
でも、大切なのは管理のしかた。
ハッキリ言ってしまうと、現在市販されている課題管理ツールはどのツールを使っても大差ありません。
・ メンバーがどれだけツールに使いこなせるか
・ ツールの費用
・ ツール導入にかかる工数・時間
のバランスが大切で、会社やプロジェクトごとに変わります。
一つのベンダーのツールに過度に固執するのはやめましょう。
--- 上級者の使うテクニック ---------
■ 「課題の棚卸し期間」を設定する
課題管理において最も嫌うべきは課題の先送りです。
特に、ウォーターフォール型のシステム開発プロジェクトなどでは、後の工程に課題を先送りすると、大きなダメージがあります。
そこで、各フェーズの間に2週間程度の課題の棚卸期間を設けて、集中的に残解題への解決を強制するPMもいます。
各フェーズの終了と開始の間にこのようなバッファー期間を置くかどうかは、課題管理だけでなくスケジュールや進捗管理の観点からも検討する必要がありますが、上級者は次のフェーズの開始を遅らせてでも課題の先送りを嫌います。
■ 「課題解決の基準」を明示する
「課題解決の基準」とは、課題がどのような状態になれば解決したと考えられるかということ。
各チームメンバーにそれをすべて任せてしまうと、どうしても小さな個人レベルやチームレベルで部分最適化された解決策を出してしまう傾向があります。
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プロジェクト管理
2008.05.24
2008.05.24