前回、私はこう書いた。 昭和の会社は会議する。 ミライの会社はSWOTで会話する。 この言い方に、少し違和感を持った人もいるかもしれない。 SWOTは分析の道具じゃないのか。 会話するものではないのではないか。 フレームワークで話すなんて、少し堅すぎるのではないか。
たとえば「販売支援してほしい」という相談はこう変わる
具体的に考えてみる。
ある部署が、他部門にこう相談したいとする。
「この商品、もっと売りたいので販売支援してほしい」
このままだと、受け手は困る。
何が強みなのか。
何が課題なのか。
競合はどうなのか。
売れない原因は商品なのか、価格なのか、販促なのか。
支援してほしい範囲はどこまでか。
これでは、相談を受けた側が頭の中で地図を描かなければならない。
つまり、理解コストを相手に押しつけている。
では、これを地図化するとどうなるか。
まずSWOTで現状を整理する。
次に4Pで課題の位置を確認する。
必要なら3Cで市場と競合を見る。
最後に5W1Hで依頼内容を明確にする。
これだけで、相談の精度はまるで変わる。
受け取る側は、
「なるほど、強みは明確だが認知が弱いのか」
「価格ではなく販促の見せ方が課題なのか」
「競合との差別化ポイントはここなのか」
とすぐ読めるようになる。
つまり、話が通じる前に、もう半分仕事が進んでいる。
地図があると、会議は「整理」ではなく「決定」に使える
ここで、会議の役割も変わる。
従来の会議は、かなりの割合で整理の場だった。
何が問題かを共有する。
背景を説明する。
前提を揃える。
足りない情報を確認する。
論点を見つける。
これでは、会議が長くなるのは当然だ。
でも事前に地図があれば、会議でやるべきことは絞られる。
* どの打ち手を優先するか
* 誰が持つか
* どこまでやるか
* 今回は何を決めるか
こうした判断だけに集中できる。
私はここがとても大事だと思っている。
会議がなくなるのではない。
会議の価値が上がるのである。
情報共有の場から、意思決定の場へ。
説明の場から、判断の場へ。
AIで地図をつくるというのは、
単に人の手間を減らすだけではなく、
人間が本来やるべき仕事に集中できる状態をつくることでもある。
仕事の高度化とは、難しくなることではない
ここで改めて言いたい。
私はこの連載で、AIによって仕事が高度化すると言っている。
だがそれは、複雑化するという意味ではない。
高度化とは、
* 目的が明確になる
* 論点が整理される
* 判断の質が上がる
* 実行の迷いが減る
* 改善の焦点が定まる
ということだ。
つまり、混乱を減らして精度を上げることである。
フレームワークを共有地図として使うと、まさにこれが起きる。
話し合いがスムーズになるだけではない。
考える質そのものが上がる。
結果として、仕事が一段レベルアップする。
だから私は、これは単なる時短テクニックではなく、
仕事を高度化する型だと思っている。
これからの時短コスパAI仕事術―昭和・令和・未来のビジネス
2026.04.25
2026.04.25
2026.04.29
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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