調達トリレンマからの脱却ー今年の調達トレンド予想-

2025.01.08

経営・マネジメント

調達トリレンマからの脱却ー今年の調達トレンド予想-

野町 直弘
調達購買コンサルタント

2025年の調達購買のトレンド予測を4点ほどしてみました。

最近の世界企業の状況を見ますと、多くの分野で、独り勝ちが進んでいるように感じます。時価総額ランキング(2024年11月末現在)では、1位がアップル、2位はエヌビディア、3位はマイクロソフト、テスラが8位、TSMCが10位に入っています。

企業の競争戦略で一番ベストなのは、「競争しないこと」ですが、これらの企業は卓越した技術開発力などで、それを実践しているのです。またこれらの独り勝ち企業の事業分野を見ると川上と川下の企業なのがわかるでしょう。

日本企業の多くは、中間企業であり、自社だけで圧倒的な競争優位を勝ち取ることができにくくなっています。しかし、独り勝ち企業は圧倒的な優位であり、中間企業はそういう企業との関係性を強くするしかありません。例えば、川上企業に対しては、バイヤー企業として選んでもらう、川下企業に対しては、提案力を強化し、自社を指定してもらう、というように。

こういう経済環境は続くだけでなく、ますます進展していきます。

4.「サステナビリティ重視」も続く(特にリサイクル材調達)

トランプ氏が米国大統領に就任することで、温室効果ガスの排出量削減や環境配慮などの方向は、鈍化するかも知れません。しかし、サプライチェーンにおけるサステナビリティ重視は、3の独り勝ちしている企業たちの価値観(パーパス)が変わらない限り続くでしょう。

一方で、日本国内には資源がありません。有限である資源を最大限に活用するためには、リサイクルを進めるしかありません。日本企業はリサイクルに活路を見出していくでしょう。リサイクルは、昔は高コストだが、社会的視点から進められてきました。一方で、今後は「新たな供給源」「サステナブル重視に合致」「エコで競争力につながる」の一石三鳥を実現するものと捉えられるでしょう。

そのためには、リサイクルしやすい製品設計、回収物からリサイクルする技術、リサイクル材料の調達ルートという、2つの技術とサプライチェーンの確立が必須です。そういう点から、調達部門が特にサプライチェーン確立に携わるニーズは高くなっていくでしょう。

先進企業では、既にサステナブル材料の使用比率の社内目標をKPIとして設定し、サステナビリティ重視を進めています。このような取組みが今後も続くだけでなく、一層進んでいくでしょう。

長文になりまして申し訳ございません。

本年もよろしくお願いいたします。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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