「自己投資」と聞いて、何を思い浮かべますか? 自分の肉体、経済面、能力面、精神的な充実など、人それぞれでしょう。時間管理に取り組むとき、多くの人は、「もっと良い将来を築きたい」「より多くの成果を出したい」「効率的に仕事やライフイベントを進めたい」などといったことが動機になります。 ということは、「今抱えているタスクや予定をこなす」ための時間管理のほかに、「自分を成長、あるいは維持するための活動を行う」ことが必要となってきます。
こうした自己投資は、何も計画を立てない限り、実行されることがありません。
時間管理において、もっとも重要なポイントがここにあります。時間管理とは、自分の将来の行動をマネジメントすることです。「こういう自分になりたい」というビジョンに向かって、戦略を立て、行動を計画し、着実に実行することです。
「投資」と言えば、お金をかけることをイメージしがちですが、まずは、「時間を確保する」という「時間への投資」を心がけましょう。
1日に30分以上、できれば1時間、4つの側面をバランスよく、自分へ投資する時間を設けましょう。
バランスのよい適度な有酸素運動、柔軟性を高めるストレッチング、筋力をつける負荷運動など、肉体的側面への投資です。知的側面に関しては、読書、資格取得の勉強、語学学習、執筆などの時間を定期的に組み入れます。
社会・情緒的側面は、少し難しいですが、人間関係をつくる感情面のコントロールです。古い友人との旧交を温める、自分から笑顔で挨拶する、相手が大切にしていることを尊重する、他人への手助けには損得を考えないといったことが挙げられます。精神的側面では、精神面の落ち着きのために、文化遺産に触れる、自然を楽しむなどです。
このような活動に1日1時間ほど割くだけで、残りの時間の充実度と生産性が上がり、満足感が得られることは間違いありません。
通勤時間や昼休み時間の活用などで、普段何気なく行っていることを少し工夫することで実現できることがあるかもしれません。
しかし、基本的には、1日のスケジュールの中に、新たに組み入れる必要があります。実行できるかどうかの問題の前に、「実行を決意する」ことが必要です。
「好きなゲームやテレビ」など、何かが犠牲になることもあるかもしれませんが、長い目で見れば膨大な時間の節約になります。ノコギリを使うのに忙しくて刃を研ぐ時間がとれないなどというのは、運転するのに忙しくてガソリンを入れる時間がないというのと同じで、本末転倒です。
「自分に約束し、守る」これを継続できれば、意志の力を高めることにもなり、精神的な強さを身につけることにつながるでしょう。
今日から、「自己投資」に取り組んでみましょう。
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2009.10.27
2010.03.20