今回のコラムでは、デジタルマーケティングの重要性をどのように浸透させていくべきか、その具体的なプロセスを2つご紹介する。
成功体験作りで成果を示すこと
1つ目は、デジタルマーケティングが売上に貢献する可能性があるという、「社内の成功体験」を1つでも多く作り「続ける」ことだ。理想的な体験は、デジタルマーケティングの施策経由で「売上」につながったという成功体験であるが、商材によっては難しいため、下記のような成功体験でもよいだろう。
- 自社のWEBサイト経由で商談や案件創出ができた
- メールを配信して商談や案件創出ができた
- デジタルマーケティングでつながりのなかった顧客と接点ができた
- 営業部門が重点的にアプローチしていた見込み客に対してデジタルマーケティング経由で接点創出ができた
営業やマーケティングの業務は、「数値」がものをいうため、数値改善の成功体験を多く蓄積できれば、営業部門や経営層も成功を実感することができる。「体験」は「意識を変える」ための大きなきっかけとなるため、成功体験づくりは重要なポイントになる。
インサイドセールスの立ち上げ
2つ目は、インサイドセールスの立ち上げだ。デジタルマーケティングの成功体験が徐々に増えてくると、リードの確度の確認や確度向上をしなければならなくなる。しかしながら、デジタルマーケティングだけでは確度確認や向上が難しいため、インサイドセールスの存在が重要になる。
インサイドセールスがよりOneToOneなフォロー営業を電話や個別メールなどで対応することで、リードの確度が向上し、売上という成果につながりやすくなる。そのため、インサイドセールスはデジタルマーケティングの重要性を浸透させていく上では重要な存在になるだろう。
人材育成体制の構築
そして3つ目は、人材育成だ。BtoBデジタルマーケティングはBtoBならではのスキルも必要となるため、人材育成するための知識基盤や育成体制が重要になる。効率よく学習できれば、成功体験作りもスムーズに進む可能性があり、重要性浸透の推進力を強化できるだろう。
3つのポイントをご紹介したが、当然のことながら、すぐに実現することは難しいだろう。「成功体験ってどうやって作るのか?」「インサイドセールスの立ち上げも人も金もかかるので無理」「人材育成って社内にそんなことできる人がそもそもいない」など、また別の課題が発生することになってしまうからだ。
しかし、これらを1つ1つ突破していかなければ、デジタルマーケティングの活用はいつまでもできないし、営業DXやマーケティングDXも進めることはできない。
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株式会社ALUHA 代表取締役社長
BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意