タイム・マネジメントという言葉には、「マネジメント」と入っているため、何かを管理するというイメージがありますが、タイム・マネジメントの本質は、自分自身をどこに導くのか、自分はどのような姿を目指すのかという、リーダーシップと言っても過言ではありません。
タイム・マネジメントという言葉には、「マネジメント」と入っているため、何かを管理するというイメージがありますが、タイム・マネジメントの本質は、自分自身をどこに導くのか、自分はどのような姿を目指すのかという、リーダーシップと言っても過言ではありません。
『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士が、「マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようとするものである。一方、リーダーシップは望む結果を定義しており、何を達成したいかという質問に答えようとするものである」と語っているように、タイム・マネジメントにおいても、まずは、自分の目指すべきところを明確にする必要があるわけです。
また、さらにコヴィー博士は、「多くの組織は、マネジメントのしすぎ、リーダーシップのなさ過ぎである」と語っていますが、これは、組織を自分自身に置き換えてみても同様ではないでしょうか。
従来、言われていたタイム・マネジメントは、ほとんどがマネジメントの要素ばかりだったかもしれません。仕事の目標は、基本的に上から与えられたものであり、それをどうすれば達成できるかという手段を考えればよかったからです。さらに、組織におけるキャリアは年功序列で決まり、仕事は「いかにそつなくこなすか」に焦点があたっていました。
ところが、終身雇用や年功序列は、ほとんどの組織でなくなり、仕事の出来不出来でポジションや報酬が決まる時代になりました。上位組織から与えられる目標はあるものの、それは達成して当たり前であり、どれだけ付加価値を組織にもたらすことができるのかがポイントになりました。いわゆる、イノベーションや画期的なアイデア、これまでになかったような取引、新規事業など、組織が与える目標以外の要素が重要になってきました。
スティーブン・R・コヴィー博士は『7つの習慣』のなかで、「すでに従来型のタイム・マネジメントの考え方は、現代では通用しなくなっており、自分の本来の役割を果たし、人間関係を重視しながら、Win-Winのビジョンを実現するためには、「第四世代のタイム・マネジメント」が必要だ」と提言しています。
次の図は、『7つの習慣』で有名な「時間管理のマトリックス」ですが、「第四世代のタイム・マネジメント」は、「第Ⅱ領域」であるというのは、ご存じの通りです。
時間管理のマトリックス(「7つの習慣」より作成)
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2022.10.26