最近仕事をするうえで、いわゆる「営業」と言われる人たちの、プロジェクト内のウエートの変化を感じる。セールスプロセスが大きく変わるなか、何を指標にしているのだろうか。
「アプローチ件数」「アポイント率」「訪問件数」「コンタクト人数(名刺交換)」「商談数」「提案書数」「プレゼンテーション数」「見積書提出件数」「成約件数」「受注額」「平均受注額」「成約までの日数」
ところが、コロナ禍で、さきほどの調査結果にもあったように、これまでの営業プロセスができなくなっている。
KPIとは、あくまでKGIという、ゴール(目標)を目指すための指標のひとつだ。当然どの企業も、売上や利益を数値的な目標としておいている(中には違うという企業もあるかもしれないが)。
なので、営業KPIはあくまで手段であり、目的になりえないのだが、現実では、結果目標ではなく、そうした行動目標に固執することになる。名刺を何枚集める(見込み客のリスト化)だの、何件提案したかだの、そういう行動に縛られながら行動するというわけだ。
KGIとは、「Key Goal Indicator」の略語で、「重要目標指標」。つまり、企業や事業で設定した目標指数のことだ。多くの場合、「売上高」「利益率」「成約件数」「ユーザー数」などの数値となる。
そして、そのゴールを達成するには、どうなればその目標に達することができるのかという、ファクターが存在する。それを、KFS(Key Success Factor)という。
「技術レベルにおいて業界1位になる」「顧客満足度を10ポイント上げる」「ブランドイメージを10ポイント上げる」「短納期を実現する」など、これは会社によって様々なファクターが存在することになる。また、この要素は常に変化もする。
たとえば、今期のKGIを「新規顧客の売上を10億円」と設定したとする。そうなるために、dのような状態になればいいのだろうか。
そのためには、「認知度を上げる」「新規顧客へのアプローチ」「問い合わせ件数倍増」「紹介件数倍増」「新規大手企業のリスト化」などの要素が考えられるかもしえない。繰り返すが、これは企業によって異なる。
そして、さらにこのKSFを実現するための具体的な指標、KPIを設定することになる。ここは、行動で置き換えられるような指標にしないと意味がない。このKPIの段階で、「顧客満足を10ポイント上げる」としても、実際にはそこからさらに行動目標を策定しなければならず、実現は難しくなる。できれば、セールスプロセスそのものとして指標を設定するのが望ましい。また、行動だけでなく、具体的な能力アップの指標も必要だろう。見落としがちだが、人は優秀で信頼できる人でなければ仕事のお願いなどしない。
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