米国で論争を巻き起こしている「GAFA分割論」。大統領選に向け、富裕層を叩くことで「私は中間層の味方です」と主張するための政治的な動きだが、一部の投資家にとっては深刻なリスクとみなされている。実現の可能性は限りなく低いが、もし実現したら…?
他にも「GAFA分割論」が実現すると面白い傾向が生まれそうだ。すぐに考えられるのは、GAFA(およびそれに準ずる巨大ICT企業)が今までのように有力な新規競合潰しのために相手を買収するという行動を減らすため、有力な未上場ICT起業家たちはGAFAに買収されるという出口戦略を諦め、IPOにひた走るだろう。
彼らは成長を加速するため今まで以上に思い切った開発・投資・営業努力を重ね、その結果、市場での競争も激化する代わりに、新しい技術・サービスの開発も加速するだろう。それは株式市場には概ね良い方向となって反映され、富裕層など投資家の持つ資産はさらに膨れ上がる可能性が高まる。
つまりウォーレン上院議員は、GAFA創業者をはじめとして、初期に投資したことで莫大な富を得た投資家などの富裕層を叩くつもりで「GAFA分割論」を主張しているのだが、もしそれが実現すると、彼女が目の敵にする富裕層はさらに富を増やすという結果になる可能性が高いということになる。
皮肉なものだ。
経営・事業戦略
2018.05.16
2018.07.18
2019.03.13
2019.11.27
2019.12.31
2020.07.15
2020.09.23
2021.04.20
2021.12.16
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
