私たち庶民に身近な日用消費財の企業や製造業が続々と進出し始めたという。なぜいまインドなのか、その理由を探ってみよう。
さらに大きな不安要素は、インド人の倹約気質だ。一部の富裕層をのぞいて、一般的なインド人はお金を使うことにとてもシビアだといわれている。
経済成長率は向上しているものの、若年層が過半数を占めるインドでは、安い賃金で働く人も多く、彼らの財布のひもは固い。
こうした国民性があればこそ、自家用車は大型車ではなく、性能がよくて壊れにくい小型車がよいという発想になり、スズキの軽自動車が爆発的人気を博したことになる。
さらに、仕事に対する考え方も日本とは異なり、彼らは会社に忠誠を持って働くという意識は低く、会社はあくまでも自分のキャリアアップのための手段の場と考えているケースが多い。終身雇用の意識などは企業側にも従業員にもほとんどない。
── 今回ご紹介したように、インドに進出すれば誰もが成功を収めるというバラ色の未来が待っているわけではない。ただ、これから人口も減って大きな経済成長も望めない日本と比べれば、大きな可能性を秘めている国であることはたしかだ。ユニクロや吉野家が、今後どんな勢いで業績を伸ばしていくのか、とても楽しみだ。
≪記事作成ライター:小松一彦≫
東京在住。長年出版社で雑誌、書籍の編集・原稿執筆を手掛け、現在はフリーとして、さまざまなジャンルの出版プロデュースを手掛けている。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
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