デフレが続く日本経済、消費税引き上げへの影響は

2019.02.26

経営・マネジメント

デフレが続く日本経済、消費税引き上げへの影響は

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日本経済が気になる今日この頃、最近の経済指標と長短金利の動きがその参考になるのではと思います。 その数字を検証すると、本当にこのまま10月の消費税引き上げについ進んでよいのかと疑問を抱きます。 今回はそんな日本経済の話をしましょう。

今後の日本経済の不安点

以上のように経済の動向、そして金利の動きを見ると、どうして現在がデフレ経済から本当に脱出する過程にあるのか、疑問を持つことになります。
正直、このまま10月に消費税を引き上げても良いものかも疑問です。

この先の主な予定を見ると、①新天皇即位式典に伴う需要効果、②統一地方選挙と参議院選挙効果、③G20関連需要などがあげられます。
このような行事によって景気が底上げになるかどうかは、真偽のほどは定かでありません。
むしろ米中通商協議がこじれ、そして対米貿易黒字が先細りの動きになれば、景気に悪影響を与えるのは必然ではないかと推察されます。
最悪の場合、再びデフレスパイラルに落ち込む危険性もあるのではないでしょうか。

安倍首相は「リーマンショック規模の景気の落ち込み要因がなければ、秋の消費税引き上げは実行する」と言明されています。
しかし、即効性のある景気落ち込みショックではなく、じわりじわり効いてくる景気の落ち込みが来ると、安倍首相としても考えざるを得ない状況なのではないかと思います。
確かに、財政不足、特に高齢者福祉関連の財政負担は重いのは事実です。
そのため、政府側近は現在消費税引き上げの結果の景気の落ち込み度合いを検証しているところなのではないかと推測します。
どのように最終判断を下されるのか、安倍首相の心の内を探りたいものです。

まとめ

日本経済の現在の位置を考えると、大きく日本株価が上昇する動きにはないようです。
REIT(不動産投資信託)への個人投資家の回帰が見られるのも、今年の投資方針の象徴のように思います。
保守的な投資姿勢にならざるを得ないというのが、今の日本の投資家であるといえるでしょう。
当面ミドルリスク・ミドルリターンな金融商品に投資するのが賢明のようです。

«記事作成ライター:水谷文雄»
国際金融市場に精通するInvestment Banker。
スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替および金利・債券市場部門で活躍、
外銀を知り尽くす国際金融のプロフェショナル。新興の外国銀行(中国信託商業銀行 )の
東京支店開設準備に参画しディーリング・ルームの開設を手掛ける。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、
スペインと日本との文化・経済交流を夢見るロマンティスト。

【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp

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