欧州のユーロ圏諸国のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)がここに来て悪化してきているようです。 ユーロ圏経済成長への陰り、景況感を検証してみたいと思います。そして関連する政治的要因、ECB(欧州中央銀行)の政策、ユーロの為替動向へも検証してみたいと思います。
為替の動向
ECBは来年夏頃までは利上げはしないと明言していますが、更に先延ばしする可能性が強まっています。そのために金利差からして対ドル、対円では更に金利差拡大からユーロ高になる可能性は低くなっているのではと思います。
対ユーロで言えば、ユーロ/ドルは1.10方向であり、1.15方向の可能性は少なくなってきていると予想します。ユーロ/円は、125円方向であり、130円を超える相場の可能性は少なくなっていると予想します。
ドル金利が今後急速に低下していくことを考慮する必要があるのかもしれませんが。
まとめ
ユーロ圏、そして英国を含めた欧州では、Brexitなど政治的要因、そして各国の経済的不安定要因から今後、経済成長の勢いが衰える可能性が次第に高まってきています。
金利も大きく上昇することはなく、また各国株価も大きく上昇することは期待薄ではないかと思います。リスク回避的行動をとる欧州の投資家の態度ではないかと思います。
欧州投資中心の本邦投資家は、債券投資など安全資産、そしてキャッシュの比率を高める姿勢を当面は強めるのではと思います。ここでもミドルリスク、ミドルリターンなクラウド商品がベストな投資商品と言えるのではないかと思います。
«記事作成ライター:水谷文雄»
国際金融市場に精通するInvestment Banker。
スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替および金利・債券市場部門で活躍、
外銀を知り尽くす国際金融のプロフェショナル。新興の外国銀行(中国信託商業銀行 )の
東京支店開設準備に参画しディーリング・ルームの開設を手掛ける。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、
スペインと日本との文化・経済交流を夢見るロマンティスト。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
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