先日シャープがあべのハルカスから撤退するという新聞報道がありました。 製造業の本社ってどんな感じなのでしょう。ちょっと調べてみました。
製造業にとって本社が都心にあることはどういう意味があるのでしょう。サービス業種同様、人材採用、ブランドイメージアップ、営業面でのメリット、通勤の利便性などが上げられるでしょう。でも色々考えてもあまりピンと来ません。都心本社を持たないというのは納得できます。殆どの製造企業はどこかに開発拠点や生産工場があるのですから、社員は皆が近くに居た方が効率は高まるでしょう。また、最近の働き方改革の流れではないですが、わざわざ痛勤電車に乗って会社に通うことも地方であればない訳ですし。(出勤渋滞はあるようですけど)
私の経験上デメリットをあげるとすれば、地方にいると会社と家の往復の生活になりがちで、世間一般の情報にうとくなります。しかしそれも感度の問題ですし今は様々な方法で情報を取ることができる時代です。
製造業ではないのですが、ZOZOTOWNを運営している株式会社ZOZO(10月1日~社名変更)は本社をあえて幕張においていることが有名です。また幕張地域に住む社員には「幕張手当」という月5万円の手当があり、全社員の約8割に支給されているそうです。当社のCSRブログを読みますと「幕張手当」は住宅手当でもありますが、一番の目的は地元幕張の地域活性とのこと。スタッフが幕張に住み幕張という街でお金を使うことによって、より一層幕張を活性化させたいという想いがあるようです。
このようなユニークな立地戦略を取っている企業もあるのです。企業の立地戦略は働き方改革や生産性、人的資源の採用や活用などと大きな関係があります。
大手製造企業やZOZOのような企業の本社のあり方を見ていると「いつかは都心に本社を」という昭和的な発想がやや時代遅れに感じてしまいますね。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。