2018.10.03
なでしこ元監督・佐々木則夫氏が伝授! 「勝てるチーム」を作るためにビジネスパーソンが学ぶべき3つのこと
LEADERS online
南青山リーダーズ株式会社
文化放送「The News Masters TOKYO」のマスターズインタビュー。 パーソナリティのタケ小山が今回お迎えするのは、サッカー女子日本代表なでしこジャパンを2011年ワールドカップ優勝に導いた佐々木則夫監督(当時)。 率いるチームを「勝てる組織」に育てるために最も大切なこととは何か? 当時を振り返りながら、"世界一になるため"のリーダーシップの在り方をタケがじっくり探る。
世界でNo.1になれた理由
「世界一になることができた最大の理由は、彼女たち自身がチャンピオンになりたいという気持ちになれたこと、そしてきっと世界一になれると自分たち自身を信じられたことだ」と語り始める佐々木さん。
「とはいえ最初から自信があったわけじゃあないですよね?どんなふうに自分を信じる心が育っていったんだろう?」そう問いかけるタケに、「そうですね」と佐々木さんも頷く。
「2008年の北京オリンピック前の記者会見でベスト4を目指すと僕が話した時、彼女たちはずいぶん戸惑ったようでした」
まだとてもそんな気持ちにはなれていなかったのだ。
ベスト4どころか、予選リーグ突破さえ自信がないという。
「僕は決して無茶な目標を立てたつもりはなくて、チームを見ていて必ずいけると思ったんです。チーム力に対して負のイメージがなかったから、いけるいける!と邁進していたんですが...」と少し言葉を止めて、こう続けた。
「ふと気づいたら選手たちの気持ちがついてきていなかった」
その時に、佐々木さんはこう考えた、「心を変える必要がある」。
必ず「できる」ということを信じさせなければならない。実際、練習中に見せてくれるプレーは非常に素晴らしかった。
「その映像を選手たちに見せて、ほら、こんなことも、あんなこともできているじゃないか」と繰り返した。
「実は、ほんの少しはリップサービスもありました。すごいぞ!こんなことまでできているぞ!って」と笑う。
そして迎えたグループリーグ初戦のニュージーランド戦。
格下のチームに先取点を上げられ、さらに追加点までとられて0-2となってしまった。だが、このあと、なでしこたちは奮闘した。
2点を取って追いつき、引き分けにしたのだ。
「この経験は大きかった。選手たちの気持ちが『できるわけない』から『できるんじゃないか』に変わったのは、この試合からだったと思う」
夢や目標は、無形のものだ。「できるかどうか」なんて、実際には誰にもわからない。いくつもの高い壁を越えなければ到達できないものだ。
だが、自信を持って勝負に挑むことができたときはじめて「無形だった夢が有形のものに変わるんじゃないか」と佐々木さんは考えている。
なでしこジャパンの選手たちが「次はチャンピオンになりたい」と口にし始めたのは、このあとすぐのことだった。
それから3年後、2011年FIFA女子ワールドカップドイツ大会でついに世界No.1の座を獲得。
FIFA主催の世界大会で日本代表が優勝したのは、日本サッカー史上初めてのことだった。
「ノリさん。なでしこジャパンを世界一に導いたリーダーシップを、日々闘うビジネスパーソンにも伝授してください。"勝てるチーム"をつくるために大切なこと、ぜひ教えてください!」
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