文化放送・The News Masters TOKYO『マスターズインタビュー』。 今回のインタビューのお相手は、企業の在庫品などを買い取り、販売する在庫処分サービスの会社・株式会社shoichiの代表取締役社長・山本昌一さん。 山本さんは大学在学中にインターネットを使ったビジネスをスタートし、経営者としての才能を開花させます。 それがいかにして現在のビジネスへとつながったのでしょうか? The News Masters TOKYOパーソナリティのタケ小山が聞いてみた。
ビジネスのきっかけとお金についての考え方
タケ:
ビジネスのきっかけは、何だったのですか?
山本:
元々、鳥取大学の学生だったんですけど、当時暇で…。夜9時になると街は、ローソンかパチンコ店しか開いていない。しょうがないから麻雀をやったけど、それも飽きてきて…。
時間を持て余し、もっと面白いものは何かと考えた山本社長。
それが「ビジネス・商売」だった。その中でも目についたのは、当時出来て間もないネットオークションサイト「ヤフーオークション」。
「写真で撮った服が8800円とかで売買されているのに衝撃を受けて」
最初は本当に売ってもらえるのか分からないため、商品を買ってみたという。
商品は偽物だったが、新品の3割以下の価格で新品が買えたことに「どういうことやねん、おかしくないか!?」とまた驚いた。
次は本当に売れるのかと思い、ヤフーオークションに自分の服を売りに出したところ、落札のメールが届き、無事にお金を手にした。
山本青年は、「お金が儲かるって、こういうことなのか」と肌で実感。
ヤフーオークションへの出品→落札を繰り返し、大学生にして貯金は1000万円にまで到達。
当時の大学生であれば、お金を持ったら車を買ったり、キャバクラにハマったりするものであったが、それが嫌いだった山本社長はひたすら貯め続けた。
「このお金は、次の戦いのための軍資金というかエネルギーになるんちゃうか、と思って貯め続けたんです」と当時を振り返る。
日本では儲けることについて色々言う人がいるが、安いものを買って、高く売って儲ける。その楽しさを早くして学んだのだ。
在庫処分ビジネスとの出会い
服を仕入れては、ヤフオクで売っていた大学生時代の山本社長だったが、大学生が1000万円貯められるくらいなので、柳の下のどじょうを狙い、競合が一気に増加。
ライバルがどんどん増え、パイがどんどん小さくなり、徐々に稼げなくなっていった。
そんなときにプラダの商品をかなり安く売っている男性と出会い衝撃を受ける。
「なんなん、このオッサン!?なんでそんなブランドが安いん?」
決算をはじめとした様々な理由で、赤字覚悟でかつ見えないところで商品を売ることがあるという「在庫処分ビジネス」を初めて知った瞬間だった。
その話を聞いたとき、「めっちゃ面白いな」と思い、即座に参入の決心をした。
はじめは営業をしてみようと考え、電話をかけたが、取り合ってもらえず。
だが、断られるにはそれなりの理由があると思い、1社に対して10回電話をかけるようにした。
普通なら尻込みするところだが、当時はこう考えていた。
「毎週かけたら"オモロイやつがいる"と思われるかもしれないと思って」
猛烈な回数の電話をかけ続けた山本社長。根負けした相手から「会ってあげるよ」と言われアポを取り付けることに成功した。
変化球が苦手な山本社長は、ヤフーオークションから在庫品取り扱いビジネスに行きついた理由もその場で包み隠さず喋った。
そうしているうちに、3人目くらいで買い付けにまで到達し、その場で倉庫に連れていかれて100万円分の在庫品を購入。それを1か月で完売させた。
「売れたんですけど、おかわりってありですか?と言うと、"ホンマに売ったん!?"となってですね…」
その頑張りが認められ、さらにこれまで以上の金額の買い付けができるようになった。話はそれだけに留まらない。
業界は狭いので、アパレル販売業者の間でクチコミがドンドン拡散。
いろんな人が他の会社の人に「面白いやつがいる」と話して、広がっていき、様々な会社を紹介してもらえるようになったのだ。
次のページshoichi流・銀行マンとの接し方
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.02.10
2015.01.26