文化放送「The News Masters TOKYO」のマスターズインタビュー、今回はイーグルバス社長の谷島賢さん。 観光・送迎バス事業を運営してきた当時、赤字の路線バス事業を引き継いだが、利益の生まれ方や人材面などさまざまな課題に直面。 1から始めようと取り出した運行情報のデータから、年々利用者が減っている現状をどう打破していくかを聞いた。 そして、谷島氏が掲げる「創客」に込められた想いとは? バス業界のイメージを覆す発想と視点にパーソナリティのタケ小山が迫る。
バス事業の可能性と自動運転化
「観光業とバス会社は今後どうなっていきますか?」とタケ。
「今、力を入れているのは、外国人の誘致ですね」
実は、川越を英語が通じる街にするために、「英語が通じる街実行委員会」を実行しているんだとか。
川越といえば、東京から近く、江戸の面影も残っている。今ではSNSでこの情報がどんどん伝わって、たくさんの観光客で賑わっている。
「やはり地域づくりというのは民間の人がやらないといけないんですね。私たちはそれを支援するという黒子の役割ですよね。で、おそらく自治体もそうでなければいけないなあっていう風に思うんです」と、バス事業のあるべき姿を語った。
すると話は「社長にとってのバス」の話題に。
「バスとは、可能性を秘めているものだと思うんですよね」
東日本大震災の時、谷島氏は「路線バスの原点」について考えさせられたという。そう感じたのは、当時、現地に行った知り合いから送られてきた「路線バスの原点がここにはある」というメールだった。
当時、住民は建物が崩壊した状況の中で、仮の施設からお風呂や学校に行っていた。そんな中で必要とされたのは移動する手段。
必要な人を必要なところに運ぶことが路線バスの原点だと再確認したという。
いつのまにかバスの原点がわからなくなったところに今の路線バス事業の苦労というものがあるのだ。
さらにバス事業の魅力をこう語る。
「バスが走っているだけで安心できるという地域もあるんですね。全く何もないところに路線バスが明かりをつけて走っていく、そこに人間感を感じる。やっぱりバスっていうのは可能性を秘めています」
さらに、話題は自動運転化の話に。
「自動運転化もものすごく進んでいます。私は今の運転手さん不足から言うと、そこは最終的には向かう方かなっていうふうに思うんですね。しかし、地域の人たちが利用する理由には、運転手さんとのコミュニケーションもあるんですね」
そう、バス会社のメリットを考えれば自動運転化は必要不可欠だが、利用者の中には運転手の会話が唯一の人との繋がりになっている場合もあるのだ。運転手と利用者のコミュニケーションで生まれる繋がり。
これは自動運転のバスでは起こり得ないことだ。
こうした状況を受けて谷島氏は、「両方進んで行くのが正しいバス事業の方向性だと思っています」と、今後の課題を語った。
The News Masters TOKYO Podcast 文化放送「The News Masters TOKYO」
http://www.joqr.co.jp/nmt/ (月~金 AM7:00~9:00生放送)
こちらから聴けます!→http://radiko.jp/#QRR
パーソナリティ:タケ小山 アシスタント:西川文野(文化放送アナウンサー)
「マスターズインタビュー」コーナー(月~金 8:40頃~)
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