日本電産の永守会長は購買部員ではない各部署の全社員が共通して購買能力を身につけるべきだ、とおっしゃっています。こういう流れが徐々に日本企業でも求められ始めています。
経営とは売りを伸ばして出を抑えることです。出を抑えるためには原価の適正化が求められます。柳井社長の著書「経営者になるためのノート」にはお金の使い方についての記述も多く、経営視点で購買をすることを求めています。
このような「全員経営全員購買」の流れが徐々に出始めているのです。
これまでも何度かメルマガで触れてきましたが、私は今後の調達購買業務でこのような「全員購買」の方向に向かうように考えます。実際に全社集中購買からスピードを重視して分散化に戻すという動きも出始めているのです。昨今の市場環境もそれを増長しています。
モノを買い続けることが厳しい状況が続いており、従来のコスト重視、効率重視ではそもそも調達できない状況です。この先ユーザー重視、サプライヤ重視をしていかなければ顧客への期待に応えられない時代に入りつつあるでしょう。
このような環境下で顧客重視型購買を実現するためには一層のスピードが求められます。スピードに対応する為の調達購買の形が「全員購買」です。
調達購買は会計知識や英語などと同様に全社員に求められるマンダトリなスキルになりつつあるとも言えるでしょう。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。