着物着付け会社の被害にあった人はお気の毒としか言いようがありません。また全然別件ですが、センター試験の地理の問題でムーミンの知識が必要かどうかも話題となりました。年明け合い次いで起きた2つの問題ですが、受験生や成人という、キャリアの節目で起きたことをポジティブな教訓とできないか考えました。
試験において一見奇妙な問題が出たとしても、中身もわからず批判したりせず、地理という学問の目的意識を新ためて学ぶ機会とすべきでしょう。マイナスをプラスに変えることができるのは知性。言語と文化と民族は連関性があるのだと理解が得られれば、それは学びとしてプラスに変わります。
失敗や犯罪の無い世界はありません。一見奇妙なもの、理解しづらいものもいくらでも存在します。「悪」があってもそれに負けない生きる力を身に着けさせる。自分の価値観と異なる存在であっても、それを排除するのではなく自ら考え、あわよくば理解してしまうことで、切り捨てていた新たな知見を得られる機会になります。転んでもタダでは起きないタフさを身に着けさせる教育の方が、生きる上ではずっと役立つはずです。
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2015.07.17
2009.10.31
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。