AIが当たり前となる中、どんな仕事に就けば、将来生き残れるのか

2017.12.07

IT・WEB

AIが当たり前となる中、どんな仕事に就けば、将来生き残れるのか

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南青山リーダーズ株式会社

パーソナルコンピュータ(PC)が1980年代にオフィスに普及し始め、99年にはNTT docomoがiモードをスタート。 そして、2007年に米国でiPhoneが発売。IT技術の進化に伴い、私たちの生活は激変してきましたが、AIが職場に進出すると言われている現在、10年後、20年後の私たちの働き方は果たしてどのように変化しているのでしょうか。 未来に視点をおいて仕事における人の役割を予測することは非常に難しいことではありますが、米デューク大学研究者のキャシー・デビットソン氏は、「本年、米国の小学校に入学した子どもの65%は、大学卒業時にいまは存在していない職業に就くだろう」と、ニューヨークタイムズ紙(2011年)で語っています。氏の言葉は的中するのでしょうか。そこで今回は、これからの社会における“生き残り策”を考察します。

平均所得金額545万8000円以下の世帯は、61.4%

平成28(2016)年度厚生労働省調査(図参照)によると、1世帯の平均所得金額は545万8000円となっています。しかしその内訳を見てみると、平均所得金額以下を占める割合は61.4%にものぼります。この割合からも、高額所得者が平均値を引き上げていることがわかります。

こうした低所得者層を“ニューエコノミカル層”と名づけたのは、三菱食品です。
同社では「2020年には年収400万円未満の世帯が過半数を超える」と予測し、ニューエコノミカル層市場を視野に入れた食の提案をしていくようですが、こうした動向から今後起こりえる潮流の一端が垣間見えるようです。

そして、今後ますます低所得者が増大する可能性に加えて、いまある職業が維持される保証がない時代を迎えようとするなか、これまで通りのやり方を踏襲していくのか……、新たな道を切り拓いていくのか……の難しい選択が迫られる分岐点に私たちは立っていることになります。ある意味、歴史的に見て非常に興味深い変革期ともいえますが、ではどのように乗りきっていけばよいのでしょうか。その方策を探っていきましょう。

高開業率・低廃業率事業は、いままだない事業?

視点を広げ、どの業界が発展し、あるいは廃業の危機にあるのかを、中小企業庁調査室2015年度の調査から検証していくことにします(図参照)。


みなさんがいま携わっている仕事は、どの領域に含まれるでしょうか。

  • 「低開業率・高廃業率」
    事業存続のもっとも厳しいエリア「低開業率・高廃業率」には、「小売業」「卸売業」「学術研究、専門・技術サービス業」などが含まれています。その理由は、いま人が作業している領域が、今後インターネット技術を駆使した販売や情報収集などに取って替わられてしまう可能性があるから、といえます。
  • 「低開業率・低廃業率」
    続いて「低開業率・低廃業率」には、「製造業」「運輸業・郵便業」「その他サービス業」「教育・学習支援業」「医療、福祉」などが含まれます。これは新しい開業は見込まれないが、廃業率は低いだろうと見込まれる業種であり、これらの業種に従事する人材不足の問題などが、事業の存続に影響をおよぼす可能性があるともいえます。
  • 「高開業率・高廃業率」
    これから伸びる業種であるものの、淘汰されゆくジャンルでもある、といった相反する要素が含まれる「高開業率・高廃業率」には、「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」「情報通信業」「不動産業、物品賃貸業」などが含まれます。相反する要素を根拠づける要因として、2020年東京オリンピックに向けての伸びは期待できるものの、その後の展開は不透明とされる点も挙げられています。
  • 「高開業率・低廃業率」
    そして、「高開業率・低廃業率」の枠には、「建設業」「その他の業種(鉱業、電気、金融、農林、漁業、公務、分類不可)」といった業種が含まれ、これらは、もっともこれからの展開が期待されているといえる業種とされています。2020年以降も施設や建物、道路等公共施設の老朽化などによる建て直しの事業が必要となってくることからも、建設業は成長企業としてとらえられているのでしょう。

そしてもう1種については、かっこ内の業種をみると“もう何でもあり”といった状況にあります。果ては、「分類不可」という表現まで眼に飛び込んでくる有り様です。要はこれから開業され伸びゆく事業は「予測不可能」といった状況にあり、現時点で存在しない事業に発展の可能性があるという見立てになっているのです。

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