話題沸騰の節税対策、iDeCoとは?〈前編〉

2017.11.17

ライフ・ソーシャル

話題沸騰の節税対策、iDeCoとは?〈前編〉

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南青山リーダーズ株式会社

今年7月、内閣府の有識者検討会で年金の受給開始年齢「75歳選択制」が検討されました。 すかさず「“70歳定年、75歳年金支給開始”の時代が近づいた」との先読み報道がなされたので、将来の年金を心配した方が多いかもしれません。でも、一律75歳支給という意味ではないのでお間違えのないように。かえって、老後の資産形成を考えるきっかけとして問題提起になったとも言えますね。 そこで現在、話題となっているのが「iDeCo(イデコ)」です。平成13(2001)年に始まった個人型確定拠出年金の制度が、今頃になって急速に注目されているのはなぜでしょうか。 前編と後編にわたってiDeCoを取り上げます。

iDeCo(イデコ)って、いったい何?

あまりなじみのないiDeCoですが、この呼び方は個人型確定拠出年金の愛称として、平成28(2016)年9月16日に決定しました。英語の「individual-type Defined Contribution pension plan」から頭文字を取ったもので、法改正を前に親しみやすい名前で認知度を高めたいと厚生労働省がネーミングしたのですが、普及につなげる狙いがむしろ年配の方からは覚えにくい、との声もあがっているそうです。

確定拠出年金は、私的な年金制度のひとつです。
文字通り、「確定」した掛け金を「拠出」して、それを資金とした運用益と掛け金が「年金」として給付され、運用成績次第で給付金額が左右されるのが特徴です。個人型は20歳以上60歳未満の加入者本人が掛け金を拠出し、運用方法を選ぶもので、国民年金基金連合会が主体となって運営しています。
受給方法は、老齢年金のほか一時金や障害給付金などとしても受け取りが可能。モデルとしたアメリカの制度(401K)と同じく、税制上の優遇措置が講じられているため、より豊かな老後生活を送るための有利な資産形成方法として、現在、脚光を浴びているのです。

iDeCoのメリットは、ズバリ“節税”!

iDeCoが何よりもお得な点は、講じられている税制上の優遇措置が3つあることです。

■その1:掛け金が全額所得控除の対象となるため、所得税・住民税が軽減される
(例)マネセツ太郎さんの年間所得控除のイメージ
30歳会社員(既婚で共稼ぎ、子どもなし)、年収500万円
掛け金月額1万2000円を60歳まで30年間拠出し続けた場合

概算で86万4000円の節税ができます。

■その2:積み立てた拠出金の運用益には税金がかからない
一般の金融商品は利息などには税金(源泉分離課税20%)がかかりますが、iDeCoの場合、運用益は非課税です。税金で差し引かれるはずの金額も再投資にまわせるので、さらに運用益が期待できます。

■その3:給付を受け取るときも税制優遇措置がある
iDeCoは年金か一時金で、受取方法を選ぶことができます。年金として受け取るときは「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となります。iDeCoが節税対策として人気があるのもうなずけますね。

まだある、iDeCoのメリット!

さらに、iDeCoには次のようなメリットもあります。

次のページもちろん、iDeCoにはデメリットもある

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