「母が重い」、「しんどい」、「母子密着」と言う言葉をよく聞くようになりました。実際、セラピーでも、生き辛さを抱える娘が母にコントロールされているケースは、かなりあります。今年1~3月に評判だった、NHKのドラマ10「お母さん、娘をやめていいですか?」は、同様の悩みを抱えていた主に「娘」にそして「母」に気づきと共感を与えていたようです。そこで、ドラマから、心理セラピーを交え、対応までお伝えします。
このドラマの場合、顕子は、自身の母、美月の祖母に認めてもらえなかったという思いが描かれています。
いつもそして最期にも「あんたは、ダメな子ね」が母親の顕子への言葉でした。
顕子の母が亡くなった時、「とうとう褒められなかった…」という思いを抱えて、ひどく混乱します。
相手に対して、「~しなさい」「~すべきだ」の言葉を多く使う人は、自分を肯定できていない可能性があります。このことは、私が代表をしているフラワーフォトセラピー協会でも教えています。
そして、対応策として「自分を愛せるようになる写真を使うこと」をお勧めしています。
今回は、タイトルの写真として使わせていただきました。ほかにも、(根拠のない)罪悪感を癒す、愛を受け取れるようになる写真などが必要なことが多いです。(チェックしたい方はこちら)
なぜ、自己肯定感が低い、健全な自己愛が足りないと、相手を支配やコントロールをするのでしょうか。
「自分はいい親をやっている」感が高まり、自己評価が上がります。
また、相手=子供がそれに従うことで、自我は満足します。言い換えれば、子供に愛されている感覚が高まります。自分を承認してもらえます。
小さい子供は、親に愛してほしいからこそ、従ってきます。母親は、この満足をずっと得ようと大人になっても、子供から離れられなくなり、子供を離すまいとします。
さらに、このドラマの母親の顕子のように、自分の理想を娘に実現させるようコントロールしています。
娘に自分の理想を投影して、実現してくれる存在として描かれています。
母親自身がなりたかった学校の先生になる期待に応え、美月はそれを実現しています。
この関係は仲良い母娘のようで、決して健全とは言えません。母親も娘が必死で合わせているとは気づいていません。
「重い母」との関係はどうしたら変わるのでしょうか?
では、こうした母と娘の関係に、何か対応策はあるのでしょうか。
1つは、母親に自分を愛せるようになってもらうこと
2つめは、父親がもっと母に関わること 妻である彼女に夫として向き合い、理解をすること
が、まず、考えられます。
ですが、そんなに簡単には行きません。
3つめは、ドラマ同様、娘は自立のため、母から離れるしかありません。できれば、遠くに。
依存状態の母親は、精神的支えを失いますので、倒れます。
でも、冷たいようですが、自分で「自立」していただくしかありません。
私はアドラー派ではありませんが、同時期にやっていたドラマ「嫌われる勇気」風に言えば、「それは、私の問題ではありません」ということです。
次のページ本当に大切な対応が、もう一つあります
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2018.06.02
2018.08.05
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事
こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。