流行の予感がした。「デジタル写真たて」。その魅力を探ってみたい。
まだまだ一般的でない商品である「デジタル写真たて」。こんなモノだ。
http://www.dream-maker.co.jp/index.html
デジカメの普及に伴い、通常のフォトフレームのイメージで、小さな液晶をはめ込んだフレームにSDカードなどの撮影済みメディアを入れ、写真を楽しむ。プリントした銀塩写真と異なり、スライドショー機能で複数の写真を楽しむことも可能だ。
そんな商品に少し違った意味で、流行の予感を感じた。
土曜の夜に久々にテレビを見た。テレビ東京の「美の巨人」。その日はルイス.コンフォート.ティファニーの物語。宝飾王・チャールズ・ティファニーの息子だ。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/onair/index.html
彼は父の家業を継がず、画家を目指した。そして、パリ万博でガレに触発された。エミール・ガレ。アール・ヌーボー・ナンシー派の指導者である。
ルイスが目を見張ったのは、ガレが作り出した「透過光の美しさ」。ガレは彼の代表作である「ガレ・ランプ」というテーブルランプを通して色ガラスの美しい世界を形成した。そしてルイス.コンフォート.ティファニーもランプを製作し、大成功を果たす。しかし、そんな彼が最も傾倒したのはステンドグラスである。彼が魅了されたのは、光を通した色。つまり、透過光の美しさだ。
実は筆者は写真マニアでもある。中学・高校は写真部にも属していた。そして写真の一番の美しさはスライドフィルムをブライトボックスに載せ、ルーペを通して覗いた透過光だと思った。暗室で印画紙に映像を映し出し、刻み込むことはとても楽しいことだけれど、美しさは実は透過光のほうが上なのだ。
さて、流行の予感だが、「デジタル写真たて」だ。デジカメ全盛時代の今日、液晶で手軽に透過光の美しい写真を楽しむことができるようになった。しかも、その美しい写真をスライドショーで複数楽しめる。まだまだ大ヒットとはなっていないが、近くブレイクする予感がするのである。
ルイス.コンフォート.ティファニーを魅了した透過光の美しさを家庭で手軽に楽しめる時代になった。なんともありがたい世の中だ。
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2008.03.19
2008.03.22
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。