マーケティングオートメーションの初期導入について前編では、以下1~3のステップのお話をしました。 後編では、メッセージクリエイティブの制作以降のステップについてお話します。
6.メッセージ配信のテスト
上述の通り、設定されたシナリオどおりに、メッセージミックス(だれに、なにを、いつ、どのチャネルで)が適切に配信されているかを確認します。不具合が見つかった場合、要因を特定してしかるべき処置をする。データに不具合があるのか、参照が間違っているか、フィルターの設定や配信条件が誤っていないか、テスト配信結果を見ながら、設定プロセスの全工程を振り返り、原因の究明と設定修正を繰り返し行なわなければなりません。大変な作業ですが、配信事故を防ぐには欠かせない工程です。何をどう設定したらシステムはどう動くのかを思い描きながら作業する想像力と仮説検証力が求められます。
7.本格稼動
テスト完了後、本配信をONにし、マーケティングオートメーションシステムからの配信を待ちます。配信開始後も滞りなく配信されているか、システム監視は欠かせません。また、配信されたメッセージに対し不具合や不満の返信が入っていないか、カスタマーセンターにクレーム電話がかかっていないか、メッセージ受信者の反応にアンテナを張り巡らし、不具合を迅速に発見して対応できるよう備えておくことが重要です。
日々のメッセージ配信という作業から開放され、本来のマーケティングPDCAにリソース配分を増やせる利点がある反面、日常のシステム監視と不具合対応という業務が必要になるのもマーケティングオートメーションの現実です。配信頻度と規模、シナリオの複雑さにもよりますが、稼動後の運用を想定した実行可能な初期設計を行い、小さく始めて大きく育てていくアプローチがマーケティングオートメーション導入成否を左右するのです。
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2023.09.05
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チーターデジタル 株式会社
チーターデジタル株式会社
1999年12月設立。グローバルでクロスチャネルマーケティング支援を行うチーターデジタルグループとしての強みと、日本国内での累計5,300社以上の取引実績を生かし、マーケティングサービスを軸に事業を展開。マーケティングオートメーションやメールマーケティングソリューション、およびそれらに関連するコンサルティングサービス・導入支援・業務分析などを提供しています。