ドラマに見る心理学の言葉

画像: 写真は「この人を愛してはいけない過剰な自制心から解放されるされる

2016.06.03

ライフ・ソーシャル

ドラマに見る心理学の言葉

内藤  由貴子
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事

近ごろのドラマは、登場人物の心理描写にも心理学的なテーマが仕込まれているものも多くあります。 そして、心理描写だけでなく、心理学用語を交えて、会話がなされているドラマもちらほらあります。  その中でも、「陽性転移」と言う言葉をぽつぽつ聞くようになりました。 そんなわけで、今放映中の「ラヴソング」から取り上げてみます。

そうは言っても、相手は福山さんなので、陽性転移も多くなりそうですね。罪作りです(笑)

■ ドラマに「陽性転移」が使われているケースでは

ところで、「Around40 〜注文の多いオンナたち〜」と言うドラマ(TBS系金曜ドラマ)が、2008年にありましたよね。
あのアラフォーという言葉を定着させたドラマです。

あの時も、松下由樹さんが扮する家族にろくに話をきいてもらえない主婦が、行政の心理相談に行ったら、これもまた、藤木直人さんが臨床心理士で、じっくり話を聴いてくれるので、目がハートマークになってしまっていました。
「これは運命の出会いよ…」なんて言う彼女に、天海祐希さん演じる親友の精神科医が、「あなたみたいなのは、陽性転移って言ってね、そんなに舞い上がっていると担当者かえられちゃうわよ」と言っているのを聞き、ドラマにも使われる言葉なんだ!と驚いたのが初めです。

いずれにしても、ドラマの臨床心理士さん、イケメンばかりで、いやでも陽性転移が進みそう。

加えて、昨年の今の時期やっていたドラマに「Dr.倫太郎」(日テレ系水曜10時)がありました。
このドラマは、転移がテーマと言っていいもので、ドラマに出てくる精神科のドクターたちが、転移の説明をしてくれるので、なかなか興味深い内容でした。

そして、ドラマで転移の状態、陽性だけでなく、陰性転移までドラマで再現してくれました。パソコンのモニターばかり見て話すある精神科医に、患者がいきなり「この先生、私にセクハラするんです!」と大声で廊下に出て叫び、大騒ぎに…、と言う内容でした。もちろん陰性転移の説明付きでした。

そして、もう一つの転移があるのをご存じですか。
それが「逆転移」です。むしろ、それが全体を通してこのドラマのテーマでした。

これはセラピスト、このドラマでは、医師の倫太郎(堺雅人さん)が患者の芸者さん(蒼井優さん)を愛してしまうという内容でした。

正直に言うと、セラピストとクライアントの間には、かっちり境界を引かないと転移や依存を誘うことになり、治療の妨げになります。だから、患者に精神科医が恋するのは、本来ご法度、と言うのが常識なんですが…

実際、全体を通してあり得ない精神科医だったので、この逆転移もあり得ないけれど、そこがこのドラマなんですね。

■ 一般に転移はよくある現象です

ところで、この転移ということをセラピストと患者、医師と患者の関係性でみました。

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内藤  由貴子

一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事

こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。

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