個人が実行しアウトプットを出すためには、バリューを生み出すためのなんらかのプロセスがあるはず。そのプロセスさえきちんと持っていれば、どのような課題が降ってきても、対応でいるのではないか。アウトプットまでの個人的なバリューチェーンを考える。
ここでは、組織論としてのバリューチェーンについて語ることは控えるが、ボトルネックに悩まない経営者はほとんどいないし、少なくとも私は見たことない。
バリューチェーンは、組織を構成する部門やプロセス上の組織ということになるが、この「チェーン」という考え方を、「実行プロセス」に応用してみたいと思う。
組織のバリューチェーンとは違い、「思考や行動」のプロセスとなるが、それぞれのプロセスにおいて、しっかりとバリューを生み出さなければならないことには間違いない。
個人にもバリューチェーンがあるという考え方だ。これを「パーソナル・バリューチェーン」と呼ぶことにする。
たとえば、ひとつの「パーソナル・バリューチェーン」として、次のようなものが考えられるだろう。
私たちのビジネスにおいては、まず、ある結果に対して何が問題だったのか、何が課題なのかをまず考える。この問題意識、課題意識が的確であればあるほど、そのあとの戦略の質が高まる。そしてその戦略の質が高いほど、行動計画の立案も優しく、実行への障壁も減るだろう。そして実行すれば結果もついてくる。
これは、市場性、商品・サービス、長期・短期、職種など、組織活動のさまざまな特異性を無視しており、営業部門、企画部門、開発部門、サービス部門、経営管理部門など、職種は限られるかもしれないが、基本的な個人としての実行~成果までのプロセスはこのようなプロセスを踏むだろう。
また、このそれぞれの項目と、実行するための思考、スキルを合わせると、以下のようなプロセスとなるだろう。
課題・問題のプロセスに、「役割意識・モチベーション」としたのは、役割意識とは、解決すべき問題や課題を持ち、その問題を自分が解決するという意欲ではないかと仮定したからだが、ビジネスにおける役割意識やモチベーションは、自分たちの問題の重大さを十分に感じ、解決するのは自分だという意識を強く持つことにほかならない。
その意識が強いほど、モチベーションも高くなり、戦略の策定に必要なスキルや知識の習得にも積極的になる。
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