面談における3つのゴールを意識する (1)評価結果が伝わる、(2)被評価者が自らの問題を認識する、(3)課題に取り組むモチベーションが湧く、事が達成できれば、そのフィードバック面談は合格と言えるでしょう。
(1) "伝える"ではなく、あえて"伝わる"と書きました。単に結果を説明するだけであれば、時間を割いて面談をする必要はありません。部下が納得できるよう、各項目の評価根拠について論理的(言語や数値)に説明できる事が重要です。また、自身の評価と会社の評価がズレた場合には、事前に根拠を確認してから面談に臨みます。
(2) 言うに及ばず、点数の低い項目が被評価者の弱点です。特に、被評価者の点数が高く、評価者の点数が低いような"ギャップ"が生じている項目は重要です。それは、被評価者が「自分はできている」と判断している項目であり、放っておくと改善の努力をしません。本人が点数を付けた根拠を聞きながら、上司としての見解を述べましょう。
(3) 部下に、「よし、チャレンジしてみよう!」と思わせる事は、最も難易度の高いゴールです。「完遂するとレベルアップが約束されている」「具体的で取組みやすい」「上司の支援がある」等に注意しながら、やる気につなげましょう。
面談進行のセオリーを知っておく
"強烈"なリーダーシップを発揮して部下をけん引できる上司は、セオリーが邪魔になる事はあります。しかし、95%以上(筆者の経験則)の上司は、セオリーを"なぞる"中からオリジナリティを磨けばいいと思います。セオリーとは、概ね以下の通りです。
(1) アイスブレーク:上司と部下の共通の趣味などを話し、緊張を解きほぐします
(2) まずは褒める:大げさに褒めましょう。敢えて部下に"武勇伝"を語らせることで、口が滑らかになるという利点もあります
(3) 課題を絞る:"指摘"ではなく"気づき"を意識しましょう。質問中心に組み立て、上司の話す割合が30%以下が理想と言えます
(4) 解決策を考える:部下のレベルやタイプに応じた解決策を一緒に考えます。「取り組みやす」を意識し、初動を促しましょう
(5) まとめる:まとめは、本人に語らせるとよいでしょう。理解しているかどうかの判断ができます 以上が、面談進行のセオリーです。この流れであれば、大きな失敗はしません。事前のシミュレーションも忘れずに。
"やってはいけない事"はやらない
最後に、やってはいけない注意点を述べます。
(1) 制度への批判:「俺の評価は違うけど、会社は...」は絶対禁句です。疑問があれば、面談前に必ず解消します
(2) 日常と異なる言動:普段は"数字"しか言わないのに、面談時だけ"お客様の為に"と言われても説得力がありません。上司としての指導方針は終始一貫させましょう
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