部下やメンバーは仕事を上から与えられているのに、上司(リーダー)から見れば、役割意識を持っていないというのはどういうことなのだろうか。本当に部下やチームメンバーは役割意識を持っていないのだろうか。
仕事のコミットメントにつながる役割意識とは、組織の業績を上げるために、自分が担うべき役割、つまり自分の存在意義、自分が果たすべき貢献、責任のことだ。
大半のビジネス・パーソンは、上司から、会社から与えられた目標や仕事に汲々としながら毎日を送っており、自分しかできないこと(自分の組織の中で)、その仕事では自分しか稼げないと強く認識している人は少ない。
成果が見えない中で、「自分はこんなに頑張っている」「こんなに忙しい」「周りがだらしないから自分がこれをやっている。邪魔しないでほしい」。こうした声は残念ながら経営陣には無視される、これを「自己都合の役割意識」と言う。
たまたま、実権のあるリーダーの耳に入ったところで、「だからどうした」と返されてそれで終わりだ。
たまたま配属された部署で、最初はいやいややっていた仕事の面白味が徐々にわかり、最終的にその道の権威になった人はたくさんいる。仕事とはそういうものかもしれない。
とはいえ、本当に自分が期待される役割を果たすために、日々改善を重ね一生懸命やっているのにもかかわらず、成果が出ないことに苦しみ、現在の会社からは良い評価が出ていない人もいるかもしれない。
しかし、そういう人は、その会社での評価は低いかもしれないが、市場での価値は低くない。そういう意識と行動力を持つ人材は、どこでも通用するだろう。ビジネスパーソンとしての基本、周囲のニーズを理解しているのだから。
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