入浴剤使ってますか? 体が冷える冬には、 自宅のお風呂でもちょっとだけ温泉気分が味わえて、 体も温まる入浴剤を使いたくなりますよね。
入浴剤といえば、やはり
「バスクリン」
を真っ先に思い出します。
とりわけ中高年の方にとって、
不思議と懐かしさを感じるのがバスクリンでしょう。
ただ、若い人にとっては、
最近TVコマーシャルでの露出が多い、
「バスロマン」
の認知度の方が高いかも知れませんね。
さて、入浴剤の本質的な価値は、
・温浴効果(体が温まる)
・清浄効果(体の汚れが落ちる)
の2つがメインです。
そして付加価値としては、まずは
「香り」
をつけるという手が王道でした。
レモン、ジャスミンなどの香りで嗅覚を刺激。
癒し効果を狙っています。
また、
「草津の湯」
など、有名温泉と同じ成分を配合して、
そのブランドを借用した製品も多いですね。
子供向け入浴剤になると、
「アンパンマン」
などのキャラクターの力を借りる手が主流でした。
また、固形の入浴剤を湯船に入れると、
しばらくして中から恐竜が飛び出してくるといった
仕掛けを加えることで、「遊び」の要素を付加する
商品があります。
最近は、新たなトレンドとして、
「お菓子もどき入浴剤」
がヒットしています。
(日経産業新聞、2007/01/04)
例えば、バンダイの
「ガリガリ君入浴剤Cool!」
は、赤城乳業のアイスバー
「ガリガリ君」
そっくりに仕上げてありました。
同製品は、今夏限定100万個を売り切っています。
子供だけではなく、20-30代の男性にまで購入層が
広がったようです。
さらに、バンダイでは、昨年(07年)12月に、
「うまい棒入浴剤」
を投入。
お菓子の「うまい棒」もまた、
子供から大人までファンが多いことから、
「うまい棒入浴剤」
は幅広い顧客層の心を捉えそうです。
ガリガリ君入浴剤にしろ、うまい棒入浴剤にしろ、
店頭でこれらのパッケージをみた最初の印象は、
「あ、おいしそう!」
というものでしょう。
入浴剤だとわかっても、
「おいしそう!」
という心地よい感情は残ります。
思わず買いたくなる効果抜群だと思います。
最近、五感刺激型の製品づくりに注目が
集まっていますが、「嗅覚」刺激が主流だった入浴剤に、
「味覚」を通じて「食欲」
を刺激する価値を付加するというのは、
大きな発想の飛躍だといえます。
そういえば、以前
にぎり寿司型のUSBメモリーも大ヒットしました。
人の三大本能のひとつである「食欲」を
刺激するという付加価値を与えるという工夫は、
さまざまな製品分野に適用可能だということがわかりますね。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。