シリーズ「営業フォーメーション変革」⑥ シナリオ型営業その1

画像: US Department of Education

2014.05.14

営業・マーケティング

シリーズ「営業フォーメーション変革」⑥ シナリオ型営業その1

渡部 弘毅
ワクコンサルティング株式会社 ディレクターコンサルタント

今回と次回の投稿では、生産性向上につながるセールス手法である『シナリオ型営業』に関して解説します。

したがって、このパターンでは短期の成果は期待しません。あらかじめこの企業は顧客にしたいと思うターゲット企業に対して何ヶ月も地道なセンター型営業活動を実施していき商談を発掘して対面営業に引き継ぐといった息の長いセールスになります。

ここで読者の中には、「そんな規模の大きい新規顧客に対して電話やメールだけのアプローチで商談が生まれる分けがない。対面営業でも大変なのに電話でできるわけがない。」と思われる方が多いと思われます。

これに対して筆者は自信を持って、「このセンター型アプローチの方が成果が上がります。」と言えます。

先にも書きましたが、こういう新規顧客の獲得には地道な数ヶ月に及ぶ活動が重要です。これを個人の力量とスケジュールに任せた活動をしていては本当に優秀な営業マンで無い限り、おろそかになります。対面営業マンは地道な数ヶ月先に結びつく活動より、目先の売り上げを優先する職種でありそれが当然です。センター型営業は分業化された地道な活動を主活動として担当します。対面活動はしないものの、シナリオ化された組織力でこの地道な活動をしていきます。組織で知恵を共有するため、他のメンバーが成功した会話ネタはすぐに他のメンバーにも伝えられます。電話やメールでの活動なので、コミュニケーション量をこなすことができます。スケジュール化された活動計画によって必ず定期的に顧客とのコミュニケーションを欠かすことはありません。

こうしたシナリオに基づいたしかも組織の知恵を使いながら案件醸成活動だけに専念したセンター型の活動は、非対面であるというハンディを乗り越えた成果を達成することが可能となります。

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