今回の投稿では、営業生産性を飛躍的に向上させるための新しい営業フォーメーションの設計具体的な設計の仕方4段階のステップの内1と2を解説します。
それとは別に今回の記事でのセグメンテーションはいわば、どう戦うかを決定するためのセグメンテーションとなります。ここではどうセールスパスを決定するかを決めるためのセグメンテーションです。
したがってセグメンテーションする要素(軸の項目)には顧客のニーズというより、自社にとってこの顧客は魅力的なのかどうかを判断する要素が入ってきます。自社にとって現在、あるいは将来にわたって魅力的な顧客なのかどうかが重要な基準になります。もっとひらたく言うと、コミュニケーションコストをかけても、わが社に利益をもたらしてくれる可能性がある顧客が誰かを決定するためのセグメンテーションとなります。
しかし間違っていけないことは、ここで重要な顧客を選定して重要な顧客だけに手厚いサポートをしようとするわけではありません。20:80の20%に注力する営業戦略ではないのです。本解説が目指すのは劇的な売上拡大です。
したがって、自社にとって重要な顧客を分類することも重要ですが、もっと重要なことは、ターゲットとする全ての顧客に対してコミュニケーションをとるために、そのコミュニケーションコストをどう配分するべきかを決定することです。そのためのセグメンテーションを実施するのです。
全ての顧客に同レベルのコミュニケーションコストをかけることを前提で重要な顧客のみに絞るという選択ではなく、顧客の属性に合わせてコミュニケーションコストを見直し、結果全ての顧客に満足度を与えながら営業活動をしていくということです。
それでは、具体的にどういうセグメンテーションを実施するのがいいでしょうか。
一般には2つの軸によりセグメンテーションしていくこととなります。横軸に既存の取引金額、縦軸にカスタマーのポテンシャリティを指標化します。ポテンシャリティとは自社にとってのカスタマーの魅力度合いです。コストをかけて営業活動をしても成功した際の見返りが大きいと想定される指標です。そして、この際縦軸のポテンシャリティを何で決定するかが重要となってきます。一般的には事業規模や従業員数で判断するケースが多いが、マーケットによってちがってきます。たとえば事業所間データ通信に力を入れている通信キャリアはカスタマーの魅力度をその企業の事業所数で判断します。いくら従業員が多くとも1拠点で営業している企業は自社にとっては魅力度が低いという判断になるわけです。
自社がターゲットとしている市場や取扱商品によってこのセグメンテーションの軸、特に縦軸が違ってきますので、慎重な検討を進めてください。
こうして定義したセグメンテーションごとにセールスパスを決定していきます。既存ユーザフォローや顧客主導型営業プロセスがほとんどの企業ではこの顧客セグメンテーションの要素のみでのセールスパスの設計で十分ですが、多くの企業はもうひとつの要素、すなわち商品セグメンテーションも重要になってきます。
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