営業生産性を飛躍的に向上させるための新しい営業フォーメーションの設計の仕方を解説します。
こうした得意、不得意等の特性も考慮した要員配置も新しいモデルでは可能となります。
新しいモデルでは、セールスプロセスが複数に分業化されます。そして、各々のプロセスの引継ぎ条件や情報共有化もしっかりと行います。もちろん従来型のように社内政治力がある営業マンが他の社内リソースを使えるのではなく、標準化されたルールに基づいてひとつの商談を組織レベルで進めていきます。
つまり、従来のモデルでは一人の営業マンの営業力×営業マンの数がトータルの営業力という構図でしたが、新モデルでは分業化されたプロセスの営業力の総和がトータル営業力となり、属人化された営業力から組織力としての営業力に変更することになります。
分業化された営業プロセスモデルを採用し組織力としての営業力にすることにより、営業活動の量の拡大と質の向上を実現させます。
(2)センター型セールスの活用
営業生産性を向上させるもうひとつの重要な施策が、センター型セールスの活用です。
従来型営業では営業は外出し顧客への訪問がもっとも重要な仕事と位置づけられていました。昼間に社内にいるなんて、もってのほか、日が沈むまでやることがなくても外出していなければ、営業ではない、といった状況です。
新しいモデルでは分業化されているため、センターで集中できる業務は極力センター集中型の業務に移行します。したがって、顧客とのコミュニケーションは電話、FAX、電子メール、WEBといった非対面ツールになります。この効果は営業活動の量の拡大にも質の向上にも大きく寄与します。
一人の営業マンが訪問営業活動を続けるのに比べて、電話や電子メールで顧客とのコミュニケーションをとった方が圧倒的にコミュニケーションの量が多くなります。同じ要員コストで多くのコミュニケーションができる、つまり営業生産性がアップします。
また、センターで集中管理することにより、要員のスキルアップ向上が容易になります。野放し営業マンのスキルを把握して指導するより、目の前にいて電話でどういう会話をしているかを聞ける管理体系の方が指導しやすい、という理由です。
もちろん、全ての営業活動をセンター型にするという訳ではありません。営業活動の生産性だけを追うあまり、受注率を下げたり、顧客の満足度を下げたりしては集中化する意味がありません。自社にとっても顧客にとっても都合のよい集中化をするということになります。
(再掲載)
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