「リバースオークションの誤解」

2013.04.24

経営・マネジメント

「リバースオークションの誤解」

野町 直弘
調達購買コンサルタント

以前から私がメルマガや筆書等でも触れていますが、今回は「リバースオークションの活用」についての誤解と真実について書きます。

私はある外資系企業のバイヤーとしてほぼ十年前に初めてこのリバースオークションを経験しました。導入する前には「このようなツールは日本の商慣習に合わない」と言って逃げていたのですが、米国からの圧力もあり、「とりあえずやってみよう」的な感覚ではじめてみたのです。数回続けてみて「バイヤーの仕事が変わる」と感じました。オークションの場合、多ければ一回の案件で百回以上の入札があります。それでも所要時間は数時間です。今までは「優秀なバイヤー=交渉力がある人」というのが通説だったのですが、どんなに交渉力がある人でも特定の案件で百回以上の交渉を行うことは不可能です。逆に言うと「交渉すらする必要がない」のです。「オークション」は市場価格の早期取得のツールであり、交渉業務の自動化、標準化のためには大きな効果があるということなのです。「リバースオークション」の真実は交渉業務の自動化、標準化であり、コスト削減はあくまでも「競争環境整備」や「コスト削減機会の捕捉」の結果なのです。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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