このところのSNSの、特にfacebookの大流行、躍進の背景にあるのは、さまざまな場における人の「承認欲求」が満たされない環境なのでないかと感じている。 人間が幸福感を得る究極的な事象というものは、金銭欲、物欲などでは一切無く、ひとえに他者からの「承認」である。 「いいね!」に隠された中毒性を認識した上で、SNSの使い方を皆さん自身が考えるひとつのきっかけになればいいと思う。
この中毒のやっかいなところは、パソコンやスマートフォンなどの道具が手元にある限り、どんな環境であってもアクセス行動を取ってしまうことにある。
自分一人での作業中や思索中などはもとより、会議中であれ、研修中であれ、自制心は解き放たれSNSの虜になっている人もいる。
「自分だけは別だ」と自制心に自信を持っていても、この「脳内麻薬」に蝕まれることから逃れることはできない。
SNSでつながっていることを、「多くの人と自分は人間的交流ができている」と思うのは、大いなる勘違いである。
最初は、「SNSは商売を繁盛させるのにいい道具らしい」という噂で始めたつもりの人が、そこにまったく価値を感じることもなく、いつの間にか「承認中毒」「脳内麻薬」にやられて、かえって仕事に支障が出る本末転倒状態になっているのが現状である。
そのように感じたところで、僕の取った行動は当然ながら、一度SNSから離れてみる、ということだった。
いくつかのfacebook上のコミュニティに参加していることもあって、完全に止めてしまうということは無いだろうと思うが、2013年の方針は「リアルへの回帰」である。
よりリアルな社会での存在意義を持ち、貢献し、役立つことによって承認を得ることにさらにエネルギーを注ぐことにしようと思う。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
ビジネス関連
2013.10.08
2013.05.08
2013.03.27
2013.03.12
2013.03.05
2013.02.26
2013.01.30
2012.12.26
2012.12.12
今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。