自分を信じて、良い時も、悪い時も。

2013.02.08

仕事術

自分を信じて、良い時も、悪い時も。

喜田 真弓

「営業マンは聞き上手でなければならない」、とはよく言われること。話しが上手く、相手を説得させて商品を買っていただくのではなく、お客様の言葉に耳を傾け、会話のなかからお客様がどのような問題を抱えているのか聞き出すことができれば、またはお客様から相談を持ちかけられるようになってこそ、信頼関係が構築されるからだ。

こうして、実際に結果がでるまでつらい時期もあったが、徐々に課長や部長クラスの方にご紹介いただくなど、お取引きのなかった会社から受注をいただけるようになり、苦しいマーケットだった京滋地区は活気あるマーケットに変わっていった。

「もともと何事もポジティブに考えるほうなので、入社3年目ぐらいまでは結果がでていなくてもいつか実るはずだと思ってやっていましたけど、それでも4~5年目は苦しかったです。ただ、先輩から『松村のやり方は間違ってないから、もう少し頑張れ』、と励ましをいただいてなんとか続けてたみたいな感じでしたね。でも今思うと、あの苦労があって今があるのかな、とも思います。自分のやっていることが間違ってないと信じていたから、遅かれ早かれいつかは叶うと思うことができましたから」

結果がでなくても、自分を信じてやり続ける。それができるのは自分自身の強さだけでなく、それを理解してくれる上司や同僚がいてこそできることだ。弱音を吐く松村をみたことがないという上司の共田は、一緒に仕事をするようになって3年になる。

「とにかくタフです。サッカーで鍛えた肉体はもちろん、精神的に強いと思います。営業のくせに“胃が痛いってわからない”っていうんですから、なかなかの神経をしていますよね(笑)。ルックスと物腰の柔らかさで、現場の人はもちろん、その上司の方からも可愛がっていただいています。私とも価値観が共有できていると思いますので、大切なお客様も安心して任せられますし、いろんな意味で、非常にバランスの取れた営業マンだと思います。今後はさらにアンテナを広げ、アシストだけでなく、IT業界、異業種のトップ営業と比較しても引けをとらないような優秀な営業マンになっていって欲しいし、彼ならできると思います」と共田は言う。

すぐに結果を求めず、自分を信じて苦しい時期もスタイルを崩さずに働き続けたからこそ今日があるという松村は、こうして3年連続トップセールスに表彰されるという結果を出すことができた。ずっと目標に掲げてきたゴールを達成したいま、常に成長を続けるためにも松村は、ノルマ達成の継続だけでなく、後輩の育成を新たな目標に追加した。

「営業は、人売り、つまり自分を売ることだと思ってます。お客様に気にいってもらうことが大事で、そのためにはお客様が何をやりたいのかをわかる人間になることが大切だと思います。今、後輩の育成で心がけていることは、常にモチベーションを上げてやっているかどうかということ。『俺、営業に向いてないのかな』、といったネガティブな気持ちにさせないことが一番大事だと思います。自分自身はあまりくよくよしない方なんですが、後輩が同じだとは限らない。表情や態度、雰囲気など、いろんなことからその時の後輩の気持ちを感じるように心がけています。また早く達成感を味わって欲しいから、ある程度結果が達成ができるお客様を担当してもらいたいですね。達成感を知ると、さらに前進に弾みがつきますから。そして常に言わしてもらっているのは、『気配りのできる人になってや』、ということ。お客様には当然ですが、アシストの営業は一人で完結できる仕事ではありませんから、社内での気配りやものの頼みごとなどに関しても後輩の見本になるように行動しないと、と思ってます」

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