「ad:tech tokyo 2012」@東京国際フォーラムにおいて行なわれた講演、 「インバウンドマーケティング~従来型デジタルマーケティング脳を切り替えるためのレッスン」(株式会社スケダチ 代表取締役 高広伯彦氏) を聴いてきました。 今回は、高広氏の講演内容に、私の考えも踏まえ、インバウンドマーケティングとは何かについてまとめました。(したがって、内容に対する文責はすべて私にあります)
の考え方と同じ。
この意味でも、インバウンドマーケティングが全く新しい方法ではないことがおわかりでしょう。
インバウンドマーケティングは、私に言わせると、
「検索エンジン、ソーシャルメディア時代のCRM」
と言い換えることができるのではないかと思っています。
なお、インバウンドマーケティングは、
「コンテンツマーケティング」
とアプローチが似ています。しかし、コンテンツマーケティングでは、必ずしも、見込み客を育成することが目的にはなっていません。
この点が、決定的な違いだと言えます。
高広氏は2012年9月、
株式会社マーケティングエンジン
を設立、インバウンドマーケティングに関するワンストップサービスの提供を開始しており、その実行環境として、
「Hubspot」
というツールを取り扱っています。
Hubspotは、
・SEO
・ブログ、ソーシャルメディア
・eメールオートメーション
・マーケティング統合分析
など、インバウンドマーケティングを統合的に実行できる機能を備えています。
消費者に役に立つ有益なコンテンツを提供し、そのコンテンツを見つけられやすくする。また、見込み客を育成するプロセスを効果的・効率的に実行するためには、多様なメディア・ツールの活用と施策検証のためのデータ分析を含む
PDCA(Plan-Do-Check-Action)
を統合的に行なわなければなりません。
Hubspotは、そうしたインバウンドマーケターのニーズに応えることができる優れたツールということで、高広氏は日本市場への導入を推進しているようです。
私自身、Hubspotはぜひとも使ってみたいと感じました。
高広氏は、講演の最後に、
「ハンターからハーヴェスターへ」(from Hunter to Harvester)
という言葉を示しました。
これは、従来のように、顧客を「狩る」ために狙い撃ちする(ターゲッティング)のではなく、有益なコンテンツという土壌を整備し、そこに見込み客の種をまき、時間をかけて丹念に育てるアプローチへと切り替えるべきということです。
私もこの主張には完全に同意します。
狩猟型、短期志向のマーケティングはもう通用しない時代だからです。
多くの企業が今後、
インバウンドマーケティング
へと舵を切ることは間違いないでしょうし、私もそうなることを望んでいます。
*株式会社マーケティングエンジン
http://mktgengine.jp/
(参考文献)
『インバウンド・マーケティング』
(ブライアン・ハリガン、ダーメッシュ・シャア著、すばる舎)
『パーミション・マーケティング』
(セス・ゴーディン著、阪本啓一訳)
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2015.07.17
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。