あるコンサルティング会社とやりとりしていて気づいたことがある。 会社としてのサービスデザインの有無だ。
通常、商品(ハード・ソフト)は複数の工程を経てエンドユーザ(顧客)に渡る。
優れた企業に共通することとして、このプロセス全体に対する責任意識の共有を挙げることができる。
ぼくが出会ったその会社を仮にM社としよう。
M社では
カンタンに言うと「会社活動の全プロセスに対する関わり意識」が全スタッフ的に高く、自分の担当範囲以外への責任意識が強いのです。
全員が会社全体を代表している!感じ。全員がお客様のお役に立ちたい!という気持ちで接してくれるのだ。
だから担当案件のたらい回しなんて存在しない。どんなコトを聞いても誰もが応えてくれる。
何度かのリレーションをとっていくうちにぼくはいくつかの仮説をもった。問題意識としてはどうすればこんなに高品質サービスを実践できるのだろうか?
・きっとみんな自分の会社のことを大好き
・価値観の共有のしくみがきちんと機能している
(価値観実践筋肉がベストな状態?)
・サービスに対するコンセプトがきちんと設定されている
数ヶ月経ち、M社のディレクターと懇意になり、ぼくの仮説をぶつけてみた。
「やはり!」
とても興味をもったことの1つ目は
「通常の同業会社の3倍のトレーニング(研修)を実施している」ということだ。
最高の状態でプレイするトップアスリートは実は地道なトレーニングによって支えられている。
会社のスタッフも同じだと彼は言う。(ミッションの解釈共有から新技術習得まで細かく設定され、どんどんアップデイトされるらしい)
集中すべき時間のためのトレーニングを怠らないということなのだと思う。
M社は残業もゼロに近く、アウトプットは高品質かつ丁寧。
2つ目は
「会社全体の動きの共有」
見せてはもらえなかったが、会社全体の動きがマップ状になっていて直感的に今の状態が把握できるボードがあるらしい。(レトロなやり方らしい)
「構造とプロセスの見える化」だ。
これがあるから高品質なサービスが可能になるのだと思う。(そのボード見てみたい!)
<サービスデザイン・チェック>
1)自社の商品(ハード・ソフト)が活用(消費)されるまでの工程(プロセス)はどのようになっているのか?(自社の商品(ハード・ソフト)が顧客にどう届いているか?)
2)自社の商品(ハード・ソフト)は各工程(プロセス)でどう動いているか共有しているか?
3)そのプロセスはデザイン(設計)されているか?マネージされているか?
4)サービスコンセプト(=ミッション)を設定しているか?
5)トレーニングしているか?
今回の教訓
「誠の効率・生産性は自分たちの価値観から生まれる」
関連記事
2009.02.10
2015.01.26