昨日(2012/08/28)、秋葉原で開催された第29回JMRX勉強会、「マーケティングアナリシス最前線」に出席してきました。 とても充実した内容で、今後のマーケティングリサーチやビッグデータ分析の方向性・可能性について、多くのヒントを得ることができました。
「趣味や嗜好」
が見えてくるというのです。
実際、例えば訪問・閲覧頻度や滞在時間などを分析すれば、
「どんなサイトやページを頻繁に訪れているのか」
がわかることから、その人の趣味・嗜好が推測可能でしょう。
さらに、中川氏によれば、引き続き1ヵ月ほどのデータを追いかけ分析すると、その人の
「ライフスタイル」
がかなり浮き彫りになってくるとのこと。
確かに、例えば、ネットアクセス開始時間で
「起床時刻」
がおおよそわかりますね。
また、Web行動履歴ではありませんが、GPSのデータが入手できれば、その人の行動範囲から、
・休日には外出することが好きなのか、
・逆に、まったり家にいることが好きなのか
といったこともわかるでしょう。
また、「SNSなどの書き込みテキスト」の分析も同様に、
「1投稿」
だけでは、投稿時点での、その人の意見や評価、感情等が捕捉できるのみです。しかし、1週間、1カ月分の投稿を分析すればやはり
「趣味嗜好」
「ライフスタイル」
が浮き彫りになってくると中川氏は指摘します。
私は、「生の声」がわかる
「書き込みテキスト」
には、しばしば、当人の「価値観」や「性格」が明確に反映されている投稿も見られるため、
「Web行動履歴データ」と「書き込みテキスト」
を長期的に蓄積し、さらに両者を統合して適切な分析を行なえば、「趣味・嗜好」、「ライフスタイル」に加えて、
「価値観」
「性格」
についても、かなり高い精度で推測できるようになるのではないかと考えています。
従来、消費者の行動の背景にある「心理」は、アンケートやインタビューを通じて直接聴くしかありませんでした。そもそも、「行動」自体も、長期的に追いかけるのは手間・コスト的に困難でした。
しかし、今は、1日中身に着けているデジタル端末を通じて、人々の詳細な行動履歴がデータとして蓄積されています。しかも、SNSやブログで消費者の生の声が簡単に手に入る。
時系列で蓄積された膨大なデータを分析するのは、極めて高度なテクニックが要求されますが、これまでは実現が難しかった
「サイコグラフィック・セグメンテーション」
「サイコグラフィック・ターゲティング」
*消費者の心理(性格、価値観、趣味嗜好)に
基づくセグメンテーションやターゲティング
が具現化する日も近いのではないでしょうか。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2012.11.05
2012.11.30
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。