近年開始された企業主宰のユーザーコミュニティとして そこそこ成功していると言えるのは、 ・ダイエット食品ユーザーのための 「リエータカフェ」 http://www.lieta-cafe.com/weblog/PortalServlet と ・補正下着ユーザーのための 「ワコール・スタイルサイエンス・スタスタ部」 http://www.style-science.jp/ でしょうか。
(関連記事)
*孤独感を和らげるダイエットブログ
http://www.mindreading.jp/blog/archives/200707/2007-07-10T0600.html
*「愛すべきなまけものたちへ」・・・
ワコール・スタイルサイエンスのWeb-CRM
http://www.mindreading.jp/blog/archives/200612/2006-12-15T1102.html
リエータカフェ、スタイルサイエンスとも女性専用。
どちらも、
「ダイエット」「痩身」
といった女性の切実な願いを支援するコミュニティです。
こうした明確な目的をユーザーが共有しているのが、
両コミュニティ成功の最大の要因でしょうね。
一方、明確な目的を共有しないコミュニティは、
自由度は高いものの、ダイエットのような強いテーマを
設定しにくく、ユーザーを引き付け続けるのが難しい。
このため、運営側は、
コミュニティの活性化に苦労してきています。
そこで、従来型のコミュニティよりも、
人と人の個人的なつながりを形成しやすく、
自分の居場所的な感覚を持てる
「SNS型」
のコミュニティを企業主宰で立ち上げるケースが
ぼちぼち出てきていますね。
たとえば、住友不動産販売では、地域密着型SNS、
「JIMOT(ジモット)」
http://www.jimot.com/
を今年(07年)1月に開設。
当初の9ヶ月で1万人の登録会員を獲得しています。
(日経ネットマーケティング、2007.11)
同SNSを主宰する住友不動産販売としては、
「チラシに代わる自社媒体を持つ」
というのがJIMOT開設の狙いです。
このため、地域限定のマーケティングを標榜。
これまでは、
東京世田谷区と神奈川湘南地区
を中心にユーザーを募集してきています。
(11月から首都圏全域に拡大中)
さて、JIMOTの最大の特徴は、
自分の地元地域を市町村より細かい
「エリア」
単位で登録できることです。
(私の場合、自宅よりも長い時間を過ごす事務所の
所在地である「東京都文京区本郷」で登録してます)
サイトをごらんいただくとわかりますが、
実にローカルでジモティな話題やイベントが
アップされてます。
コミュニティによっては活発な議論が交わされている
ところもありますが、全体としてはまだまだこれから
ということろでしょうか。
なお、住友不動産販売では、
当初の会員獲得方法として、対象地域に限定した
チラシ配布と、ターゲティングメールを採用しました。
この結果、30-40歳代のユーザーが
全体の7割を占めるSNSとなっています。
実は、SNS最大手、
ミクシィのユーザーの年齢別構成を見ると、
30歳代は24.5%、40歳代は5.6%
しかいません。(07年3月末時点)
つまり、中高年層は、
SNSの未開拓市場と考えられるわけで、
「JIMOT」のようなローカルなSNSが
成功する余地はまだまだ残されていると言えますね。
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2007.12.13
2008.03.17
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。