ビジネスマナーとは、敬いの気持ちと気働きを、他者に伝えるためのノウハウである。
忘れてならないのは、会社や組織に気働きのない鈍い人が多ければ、同じ結果になってしまうことである。例えば、関係者の関心や心配に気づかず報告や相談なしに行動する、会議に遅れたり締め切りを守れなかったりしても平気である、周囲の感じ方や見え方を意識していないような言動をする、職場の仲間に対する関心が低く、思いやりに欠ける、といった組織風土では、新入社員も気働きの力がどんどん低下していく。目配りができ、想像や洞察を巡らして、率先して行動することを価値と認めないような組織では、ビジネスマナー研修は無意味だ。
ビジネスマナーとは、敬いの気持ちと気働きを、他者に伝えるためのノウハウである。逆に言えば、敬いの気持ちと気働きの力がなければ、ビジネスマナーを現実の場面で実践することは難しい。新人マナー研修に効果がないのであれば、形式だけではない、敬いと気働きを重視した内容に変更するか、そうでなければ、この二点から採用の基準や組織風土を変えるか、を検討すべきである。
高齢者の充実したライフスタイルを提言する、「老いの工学研究所」
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教育研修
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NPO法人・老いの工学研究所 理事長
高齢期の心身の健康や幸福感に関する研究者。暮らす環境や生活スタイルに焦点を当て、単なる体の健康だけでなく、暮らし全体、人生全体という広い視野から、ポジティブになれるたくさんのエビデンスとともに、高齢者にエールを送る講演を行っています。