ある企業さんのプレゼント企画に応募したら、運よく当選して賞品の 「日経ネットマーケティング」創刊号(2007.11) をいただいたので、早速読んでみました。
事例が豊富に掲載されていて、
なかなかいい専門誌に仕上がっていると思います。
さて、同誌の事例のひとつとして、
星野リゾートのユーザビリティテストの詳細が
紹介されていました。
ちょっと前に書いた記事、
*ホームページのユーザビリティテスト結果をどう解釈するか?
http://www.mindreading.jp/blog/archives/200709/2007-09-25T1022.html
で、星野リゾート代表取締役、
星野佳路氏の講演内容をご紹介しました。
この中で、星野氏は、同社が運営する宿泊施設のWebサイトに
対して行ったユーザビリティテストの結果、
・想像以上に、写真のインパクトが大きいこと
・一生懸命書いた文章にはあまり目を向けてもらえないこと
・アクセスマップも非常に重要だということ
・デザイン的に素晴らしいホームページが、
予約獲得に直接結びつかないケースがあるということ
などがわかったと話されているのですが、
具体的に、どのサイトにどんな問題点が発見できたのかを
日経ネットマーケティングの事例記事で知ることができます。
対象サイトは、山代温泉の「白銀屋」です。
*白銀屋
http://www.shiroganeya.co.jp/
このWebサイトではユーザビリティテストの結果を基に、
現在のWebサイトにリニューアル(2006年11月)したところ、
予約率55%増(2007年8月の前年同期比)
という成果を収めています。
リニューアル前のWebサイトは、白銀屋の新装オープンに
合わせて2005年8月にオープンしたばかりでした。
旧サイトのデザインは、残念ながらネット上で
閲覧できない(archive.orgでも表示されず)ので、
日経ネットマーケティングの記事をぜひ見てください。
確かに、旧サイトは、
洗練されたカッコいいデザインではありました。
しかし、星野リゾートが、
サイトの効果測定や設計、開発を行っている「ビービット」
に依頼して、サイト上のユーザーの視線を追う
「アイトラッキング調査」
を旧サイトを対象に行ったところ、
以下のようなことがわかったそうです。
・写真から写真へと目線が移動していた
・「時の旅人になる」といった抽象的なキャッチフレーズは
ほとんど目に留まらずスルーされていた
また、ユーザーインタビューの結果、
旅館サイトに求めている情報は、
食事、客室、風呂
の3つに集中していることが確認できています。
これらの結果を受けて、星野リゾートでは、
92項目のユーザビリティガイドラインを作成し、
サイトのリニューアルを行ったわけです。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。