ある日社長から、『来たるエネルギー資源の減耗と価格高騰により経済活動が停滞した時に備えて、今から消費を減らし、家庭菜園などを始めるように』というメッセージが届いたら、あなたならどんな反応をしますか。
東日本第3支社 通信営業部の荒良木崇は、2008年の社長メッセージをきっかけに家庭菜園を始めた。
「家族と住宅ローンを抱える身なので、収入の減少は困るな、とは思いましたが(笑)。ビルさんからのメッセージが発信された後、たまたま市の広報誌に2009年3月以降の市民農園の区画割当を募集する記事を見つけたのがきっかけで、全く未経験でしたが始めてみました。自己啓発、家族の健康、子供への教育、どれをとっても自分にプラスだと思い、農園が年間5,000円という敷居の低さもあり、まずはやってみようと。実際やってみて、定番野菜の栽培方法は習得できました。また、栽培の過程では、作付けの計画、土壌作り、支柱やマルチ、防虫ネット等の資材の使用方法、天候や気温、病害虫など自然との闘い、野菜に合わせた施肥方法等、必要な知識が多くあって学べば学ぶほど奥が深いと思いました」
営業マンであり、勉強熱心でもある荒良木は家庭菜園検定3級もとった。菜園に必要な知識は、市民農園に来ている他の利用者とのコミュニケーションからも学べたという。また家族や親戚はもちろん、収穫物を近隣の人に差し入れたり、近所の子供たちを集めて芋掘りをしたりコミュニケーションの構築にもつながっていった。
「仕事の営業活動でお会いするキーマンは40代、50代の方々で、菜園をやっている人も多くいらっしゃいます。『家庭菜園とシステム開発の共通性』という壮大なテーマを振られ、商談抜きで1時間語り合ったこともあります」。家庭菜園の経験が客先でも話題になった。
荒良木は、社長のメッセージで家庭菜園を始めたが実際にやってみてそれは自分自身のためなのだと思う、と言う。
「だから皆も家庭菜園に興味を持ってくれたらと思い、会社に収穫物の一部を持ってきたりしています。これまでにミニトマト、カブ、スナップエンドウなどを持ってきて、朝礼で報告したり、同僚に配ったりもしました。最近同じチームのメンバーがトマトを作り始めたようで、少しは影響があったのかもしれません」と荒良木。
一方、環境問題から家庭菜園を始めた社員もいる。東日本第2支社営業2部の牧野昌宏である。
「家庭菜園を始めたきっかけは環境問題です。スーパーでは流通の都合、つまり消費者が好む虫のついていないもの、形が整っている野菜を安価で販売しています。農家の方は買い手のニーズに合わせるために過剰な農薬散布、不揃いな野菜の廃棄など、本来の食物を人間の都合により処理しているのです。最近話題になっている放射能よりも場合によっては恐ろしいかも知れません。虫も食べない、よりつかない野菜を我々は食しているのですから」
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