あなたの会社では、「顧客満足度調査」を実施してますか? 次に、顧客満足度調査を実施されている方にお聞きします。 「調査結果」をどの程度活用できてますか? まさか、 調査会社から報告書を受け取り、プレゼンを聞いてオシマイ! じゃないですよね。
そもそも、顧客満足度調査を実施する目的は、
商品・サービスの改善を行うこと、そして究極的には
・「リピート率」を向上すること
・「ロイヤル顧客」の育成を図ること
ですよね。
ですから、顧客満足度調査を実施する上で最も大事なことは、
現場(顧客接点)にいる、一人ひとりのスタッフへの適切な
「調査結果のフィードバック」と、スタッフ一人ひとりの
「継続的な行動改善や工夫」です。
しかし、現実には、「顧客満足度調査」と「現場」が乖離し、
調査結果が現場での行動改善、工夫に必ずしも落とし込まれない
企業が多いんじゃないでしょうか?
では、どうしたら顧客満足度調査と
現場を結びつけることができるのでしょうか?
最大のポイントは、
・満足度向上を実現するのは現場の自分たちだという
「主体性」を持たせること
でしょう。
これを実際に取り組んでいるのが、
星野佳路氏率いる「星野リゾート」です。
「星野リゾート」は、リゾート運営の達人を掲げ、
自社保有の軽井沢のホテル・旅館等の経営に加えて、
「磐梯リゾート」、「アルファリゾート・トマム」など、
地方の経営破たんしたリゾート施設の再建を次々と
成功させてきている企業。
同社では、3年ほど前から、
「CRMキッチン」
というITシステムを全スタッフと共有しています。
(日経コンピュータ、2007.4.16)
「CRMキッチン」では、経営情報とともに、
顧客満足度調査の結果が自由に閲覧できるようになっています。
同社スタッフは、「CRMキッチン」を使って、
顧客満足度の結果をリアルタイムで把握しながら、
「なぜ顧客満足度が低下したのか」
「どんな改善策があるのか」
と自ら考え、実行に移すことを日常的にやっています。
スタッフとしても、自分の行動に対する顧客の反応が
迅速にわかるわけですから、やりがいを感じるでしょうし、
「どうやったら、もっと満足度があがるのかな・・・?」
と自発的に工夫するようになりますよね。
上記のようなことを考えるのは、従来は、
‘旅館の女将’
の役割でしたが、
星野社長によれば、
“スタッフ全員を「女将」にするのが目標”
なのだそうです。
なお、同社では、顧客満足度の向上度合いに応じて、
決算賞与の分配を行っています。「金銭的な動機付け」
もしっかり取り入れているんですね。
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2007.05.10
2007.07.02
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。