企業理念やスローガンは、どの会社でも崇高な言葉が掲げられていることが多い。そして目指しているもの、理想は業種業態を問わず多くの場合似通っている。問題はいかにそれを日常の活動で忘れずに実行することができるかであろう。
列記していると、アシストの取り扱い製品がトラブルばかり起こしているように思われるかもしれない。もちろん、そのようなことはない。上司である日紫喜は、トラブル対応と鈴木についてこう語る。
「たく(鈴木の社内でのニックネーム)は典型的なMタイプ。普段はマイペースで、仕事を淡々としすぎるほど淡々とこなしていますね。ですが、追い詰められれば追い詰められるほど力を発揮するタイプ。急な仕事やトラブル対応の時には、口では、“えーっ!”、と嘆くんですが、実は眼が輝いていることが多い変なヤツです(笑)。」
「と、冗談はこれくらいにして、実はお客様からの信頼が非常に高いんです。マネージャーになったこともあって、若手育成ということから別の技術者が、たくが担当していたお客様を担当するようになりました。しかし先日、顧客満足度調査のフォローでそのお客様を訪問した際、“以前の鈴木さんのような対応を他の技術者にも期待している”、というお言葉をいただきました。また、別のお客様からは、“単なる支援や質問の回答だけでなく、こちらの期待以上の提案を毎回してくれたり、一緒になって考えてくれるような対応が、サポートセンターや他の技術者とは違い非常に満足している”というお言葉も。中には、“鈴木さんが担当しないのであればこの有償支援は依頼しない”。こんな要望も一つや二つではないのです。彼に任せれば解決してくれるという信頼から依頼が集中してしまうのだと思います。」
常にお客様に対して、正直に、誠実に、的確に思いやりをもって接し、行動する。そうすれば私たちはいつもお客様のお役に立つことができ、お客様は必要としてくださる。それを証明しているのが鈴木なのかもしれない。
鈴木は最初から技術職を希望してアシストに入社した。
「就職活動中に家に届いたダイレクト・メールで、初めてアシストという会社を知りました。当時コンピュータに興味があり、文系でしたが技術職として入社できるということで、説明を聞きに行きました。選考が進む中で出会うアシストの先輩方が皆さん誠実で、それが最終的にアシストに決めた理由のひとつです」と、誠実さに惹かれた、と言う。
社内においても鈴木評は高い。ある女性社員はこう言う。
「卓さんは、どんな相談でも話を聞いてくれます。中堅で課長さんになった今でも、現場のメンバーと一緒に、お客様をサポートしてくれます。お客様から、困っているという相談があれば、年末年始や週末など、家族でゆっくりしたい時でも対応してくれますし、必ず一緒に考えようとしてくれます。」
「卓さんはどんなにすごい支援をしても、自慢したりしません。困っている人がいれば声をかけるし、お客様からの難しい相談も前向きに営業さんと解決しようと努力するし、それを決して武勇伝のように語らない。本当に良い人です。」
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