ドラッカーの「自らの強みに集中せよ」は、リーダーにも若手社員にも大切な言葉。その実践は容易ではないが、少なくとも「弱みに集中する」ような指導や自己認識はやめたいものです。
付け加えて思うのは、「強みに集中せよ」はリーダーに向けられた言葉ではありますが、若い人達も自分のこととして理解することが可能です。まだ若くてスキルも知識もノウハウも人脈もないのだから、お手伝いや見習いからスタートだと考えているうちに、いい年齢になってもそんな働きぶりを続けるしかなくなっている人がいますが、弱みに集中してしまうと、そうなる危険性が高い。新人にだって立派に強みはあるはずで、それを磨き発揮することに注力しなければなりません。決して、弱みに集中してはいけません。
指導する側が弱みに集中してしまいがちなので、「何も出来ないんだから、とりあえずこれをやっといてよ。最低限これくらいは出来るようになってね。皆知ってるんだから、これくらいは勉強しておいて。」というような無見識な指示をするわけですが、これに盲目的に従わず、新人には強みなどないのだと決め付けている上司や先輩に阻まれることなく、自分の強みに少なくとも意識くらいは集中させて仕事に取り組んでもらいたいものだと、ドラッカーも思っているのではないでしょうか。
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2010.12.28
2011.05.05
NPO法人・老いの工学研究所 理事長
高齢期の心身の健康や幸福感に関する研究者。暮らす環境や生活スタイルに焦点を当て、単なる体の健康だけでなく、暮らし全体、人生全体という広い視野から、ポジティブになれるたくさんのエビデンスとともに、高齢者にエールを送る講演を行っています。