今回はまとめです。 「消費者」と「ブランド」との間の 「感情的なつながり」 を測定(評価)するのが 「BRQ」(Brand Relationship Quality) でした。
「感情的なつながり」とは、要するに、
消費者がブランドに対してどんな感情を持っているか
ということです。
そしてこの「感情」の種類として、
・愛情
・愛着
・親密さ
・相互依存
などがあるのでした。
上記の4種類はそれぞれ似たような感情ではありますが、
愛情は、シンプルに「好き」という気持ち、
愛着は、懐かしさを伴う気持ち(「くされ縁」的なもの)
親密さは、お互いに分かり合えているという気持ち
相互依存は、無くてはならない存在という気持ち
と多少異なっています。
例えば、恋人・夫婦関係でも付き合いが長くなってくると、
もはや「愛情」は感じない。
でも、ずっと人生を共にしてきたからということで「愛着」
はある、だから離れられない、ということがありますよね。
これを一般には、「くされ縁」と呼ぶわけです。(+_+)
消費者とブランドの関係も、
最終的にはリピート購入、つまり長いお付き合いに
つながることが目的です。
したがって、自社ブランドについて、
BRQのどの軸を高めるのが、上記目的に効果があるかを
考えてコミュニケーション施策を立案・展開するというわけです。
ところで、
ブランドの強みや特徴を測定(評価)する視点
にはさまざまなものがありますが、
自社のマーケティング施策を改善するために、すなわち、
「PDCA(Plan-Do-Check-Action)」
を回すために最低限実施したい視点としては
次の3つがあります。
・ブランドの認知度(どのくらい知られているか)
・ブランドの好意度(どの程度好かれているか)
・ブランド連想(どんなイメージを持たれているか)
BRQは、これらのうち
「ブランドの好意度」
をより詳細に測定するものです。
そうすることで、より具体的に
顧客とのコミュニケーションの方法やコンテンツ
を考えることができるようになります。
まあ、BRQを本格的に実施するとなると、
結構複雑ですし、お金もかかります。
しかし、マーケティング施策を考える際に、
BRQ的な視点をちょっとでも加えることによって、
顧客との良好な関係作りのためには
どんなコミュニケーションが適切か
という、まさに
「CRMの基本命題」
を考えることに役立ちますよ。
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2007.11.27
2015.07.10
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。