第3回:キャリアの目的(キャリアデザイン基礎講座)

2010.10.16

ライフ・ソーシャル

第3回:キャリアの目的(キャリアデザイン基礎講座)

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

以前別のところで公開したものですが現在閲覧できないため、インサイトナウにて改めて公開します。キャリアデザインの基本的な考え方が理解できます!

“人生に決められた目的(誰にとっても共通の目的)はない。
 人生の目的を強いて言うならば、「自分の人生の目的を探すこと」が目的である”

ちょっと禅問答のような文章です。しかし、ここには、人生やキャリアの真理が書かれていると思います。

五木氏の言葉を私なりに噛み砕いて、あなたに対するメッセージに書き換えるとすると、

“人生やキャリアの目的は、あなただけの目的でいい。絶対的なものでなくていい。
自分が納得できる目的を自分自身で作り上げましょう”

となります。

もちろん、様々な宗教や思想、考え方に触れ、自分が共感できることは、どんどん取り入れればいい。大事なのは、自分以外の誰かがいうことを鵜呑みにせず、自分自身が心から受け入れられる、

「キャリアの目的」や「キャリアの意味」

を作り上げることです。

[キャリアの持論(自論)を持て]

自分自身が、心から受け入れられる「キャリアの目的」や「キャリアの意味」のことを、私は

「キャリアの持論(自論)」

と呼ぶことにしています。

持論とは、あなたがこれまでに経験したことや、出会った人から聞いたこと、あるいは読書などを通じて形成してきた「あなたなりの考え方」です。

自分が持つ理論だから「持論」と呼ぶわけですが、自分なりの理論だから「自論」と言ってもOKでしょう。

「持論」は、学問における「理論」とは違って、検証不要です。また、普遍性や一般性を必要としません。

あなたの生き方、働き方を支えるバックボーンとなりさえすればよいため、それが真か偽かということを証明しなくてもいい。同様の理由で、あなたの持論は、他の人の生き方、働き方については、必ずしも当てはまらなくてもいい。

つまり、持論において重要なのは、

・正しいか・正しくないか
・一般的に通用するか・しないか

ではありません。

・あなた自身が納得しているか・していないか

だけなのです。

[「キャリアの持論」の効用]

明確な「キャリアの持論」があると、どんないいことがあるんでしょうか。

持論とは、端的に言えば、あなたの行動の判断基準になる価値観とも言えます。
たとえば、転職するべきか・現在の会社にとどまるべきかといったキャリアの岐路において、明確なキャリアの持論があれば、どちらの道に進むべきかが判断しやすくなります。つまり、判断に悩むことが少なくなる。

転職といった一大事ではなくても、明確な「持論」があれば、日々の様々な場面において判断が早くなりますし、確信を持って行動できるようになる。つまり、「持論」はあなたに、迅速な決断力と強い行動力を与えてくれるのです。結果として、うじうじと悩むことのない、生き生きとした人生が送れるようになるというわけです。

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有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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