池袋ビジネススクールにおいて月間20科目のビジネス講座の企画、運営、マーケティング、講師など、多くの仕事を兼任している私のプロジェクト管理のポイントについてご解説します。
2. プロセスを事前に描く
一連の流れを明確にすることが大切です。「見える化」などと言われますが、ものごとの始めから終わりまで、様々な分岐の可能性も考慮して、一連の流れを描くことで、事前に必要な準備を整え、問題を事前に解決することができるようになります。
池袋ビジネススクールでは「ケーススタディ」と呼ばれる、企業の事例に沿って考え、判断し、さらに、ご自身の言葉で説明して頂く、いわば、経営シュミレーションのような実践的な学習プログラムをご提供しています。講師と受講者、または、受講者同士の対話を通して講義を進めています。このため講師が話す内容を全て事前に準備することはできません。講師は質問に対して、その場で即答する必要があります。これは決して即席で用意できる力ではありません。一定の知識、能力、経験に加えて、日頃の情報収集や日常における研鑽が欠かせません。講師をご担当頂く方々には、そのような高度な知識、能力、経験を求めています。池袋ビジネススクールの講師の皆様は、教育の専門家ではありません。ビジネスの第一線で活躍するコンサルタントや経営者です。優秀なコンサルタントや経営者は優秀な教師でなければなりません。私たちは講師の皆様にこのような二面性を求めています。
このような厳しい基準によって選別される講師の皆様は、ものごとを順序立てて考え、計画的に講座(プロジェクト)を運営できる方々です。
3. 予期しない出来事に対処する
全てを事前に計画することは出来ません。状況に応じて予期しない出来事に対処する必要があります。そのためには、あらかじめ計画に余裕を持たせておく必要があります。計画の中の一部分において、どれだけの時間や労力が必要かを理解していれば、予期しない出来事が起きても対処できます。
当社のビジネス講座では、受講者の皆様が講義中に自由に質問できるようになっています。講師には時間管の理や質問に対する対応力が求められます。基本的な知識、能力、経験がなければ事前に予期することのできない出来事に十分な対応をすることができません。かなり高度な力が要求されます。そんな困難な仕事を難なくこなす講師の皆様は、各分野の専門家であり、経営者やプロフェッショナルとしての高い能力を持っている方々です。予期しない出来事に対処するためには、プロセスを事前に描き、より効率的、効果的に目標を達成するように努めなければなりません。ものごとの手順や手続きを効率化・最適化する必要があります。このような効率化や最適化は、ジャスト・イン・タイム(JIT)やサプライ・チェーン・マネジメント(SCM)などにも通じるものです。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2007.10.11
2007.10.12