日産自動車は、日立製作所から調達しているエンジン制御部品の入荷遅れのため、国内4つの完成車工場で3日間の操業停止を決めました。 これを単なる景気回復時の需給バランスの調整、日立の納期管理、サプライヤ管理の問題と見ていると問題の本質を見誤ります。 今回は、この日立の納期遅れによる日産の生産停止をケースに、その背景にあるモノづくり、調達・購買における構造変化について考えます。
今の企業、マスコミ、大学、政治のトップは、日本がJapan as No.1と呼ばれている時代に活躍した方々が中心となっています。どうも、その成功が大きすぎた故に、その成功体験がノウハウではなく、強いノスタルジーとして現実を直視できなくなっており、それが現在の日本の課題克服における足かせになっている気がします。
そろそろ「お客様は神様」という買い手の自分にとって甘い言葉にすがるのは止めて、「お客様は単なるお客様」と見られているという冷徹な現実を受け止めた上で、商品ラインアップ、開発・設計、調達戦略、購買戦略、サプライマネジメント、サプライヤとの関係のあり方などモノづくり、事業そのもののあらゆる側面を見直す時期に、我われ日本企業は来ています。
中ノ森 清訓/株式会社 戦略調達 代表取締役社長
調達・購買業務に関わる代行・アウトソーシング、システム導入、コンサルティングを通じて、お客様の「最善の調達・購買」を実現することにより、調達・購買コスト、物流費用、経費削減を支援する傍ら、日本における調達・購買業務とそのマネジメントの確立に向け、それらの理論化、体系化を行なっている。
コーポレートサイト: http://www.samuraisourcing.com/
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
週刊 戦略調達
2010.08.17
2010.08.10
2010.08.04
2010.07.28
2010.07.20
2010.07.13
2010.07.06
2010.06.29
2010.06.22
株式会社 戦略調達 代表取締役社長
コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます