日経MJの「2010年上期ヒット商品番付」が発表された。大型ヒット商品の不作で東の横綱不在という寂しい結果の番付表。その東前頭3枚目に「デパクロ」が列せられた。「デパート+ユニクロ」を意味し、<フォーエバー21なども含め低価格衣料品店が百貨店に相次ぎ進出し集客>※1とある。その百貨店はどこへ行こうとしているのだろうか。
このままでは誰も、特に若年層が足を運ばなくなるという危機を脱し、話題を創出する上では「デパクロ」は大いに貢献したといえるだろう。しかし、百貨店の事業全体に対する波及効果や、将来にわたる貢献については疑問符が灯り続ける。そうした、他人頼みよりも、自社での展開や発掘、顧客層への厚い働きかけで収益を改善する取り組みが重要なのだといえるだろう。
まだまだトンネルの出口は遠いかもしれないが、自助努力で見えてきた明りに向かって邁進し、百貨店には輝きを取り戻して欲しいと願う。
※1:日経MJ2010年6月16日1面
※2:同2面
※3:同2010年6月9日6面
※4:同2010年6月11日1面
※5:同2010年6月9日5面
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2009.02.10
2015.01.26
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。