4月5日、3月のユニクロの既存店売上高が前年比16.4%減という発表。それを受けて東京株式市場でのファーストリテイリング株が急落。 まさかの失速の原因は何だ?復活のキーワードは何だ?
<冬がヒートテックなら、夏はこれです、ユニクロの高機能サマーインナー「シルキードライ / サラファイン」( http://tinyurl.com/ycaxmuc )>(同社ニュースリリース3月34日)
とにかくサラサラで着心地のいい男性用の「シルキードライ」。女性用には夏のエアコンでも寒くなりすぎない機能の付いた「サラファイン」。これを一度着ると、「今までの綿や混紡のインナーは何だったんだ?」と思うほどの快適さだ。大手インナーウェアの商品は2000円以上だが、990円とこれまた激安だ。洗い替えも含めて1週間分、3~5枚は購入してしまうだろう。販売目標数も1700万枚であるという。
ユニクロの勝ちパターンのもう一つのキーワードは「クロスセリング」である。関連商品の販売を意味し、ユニクロ得意の「ついで買い」を促進することだ。UJが意外にも集客・購買のキラー商品として機能しきれなかったことは、「ついで買い」の減少という連鎖的なマイナス現象も生んだはずだ。
桜の季節ももう終わり。これから春本番の少し汗ばむ日もある暖かくなる季節に向けて、インナーを少し買い足そうかという消費者の購買を刺激することができれば、「シルキードライ / サラファイン」をキラー商品としたアップセリング、クロスセリングという勝ちパターンにはまれば、業績は早期に回復してくるのではないだろうか。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。